レビュー
女武者・巴御前をモチーフした明朝体フォント「姫明朝ともえごぜんmini」
教育用漢字1,006字を収録。美しさの中にも芯の強さを感じさせる“姫明朝”シリーズの最新作
2019年9月17日 06:45
「姫明朝ともえごぜんmini」は、女武者・巴御前をモチーフした明朝体フォント。教育用漢字1,006字を含むOpenTypeフォントで、現在フロップデザインの公式サイトから無償でダウンロードできる。
「姫明朝ともえごぜん」は、木曽義仲に仕えた女武者・巴御前をイメージしてデザインされたフォント。巴御前といえば容色もさることながら、膂力に優れた強弓の手練れ、反りの大きい優美な薙刀の遣い手という印象が流布している。本フォントにもこうした要素が取り込まれているという。
字形は基本的に明朝体だが、漢字にうろこはなく、終筆は少しだけ斜め上に跳ね上げたようなデザインに留めている。明朝体の堅苦しさはなく、どちらかというとレトロな雰囲気だ。ひらがな・カタカナの連綿は舞うように優雅なつくりになっており、筆で書いたような、しなやかな躍動感がある。女性的ではあるが、未熟さゆえの可愛さというよりも、美しさや優しさを連想させるデザインだ。
“姫明朝”シリーズの前作「姫明朝しらゆき」はひらがな・カタカナを小ぶりに作って“守りたくなるかわいさ”を表現していたが、それに比べると、今作の「姫明朝ともえごぜん」は“芯の強い女性”といった面持ちだ。和の佇まいと優雅さを前面に押し出したい場合は、こちらの方を積極的に使っていきたいところだろう。
巴御前をイメージしたフォント『姫明朝ともえごぜん』公開。
— フロップデザイン・フォントデザイナー (@flopdesign)January 10, 2019
気軽にダウンロードして楽しく使ってね。
無料版も漢字が1000字収録の軽やかな明朝体です!https://t.co/uzUD2TcPz6#フォントpic.twitter.com/YwLtql9ALJ
なお、本フォントには製品版の「姫明朝ともえごぜん」もラインナップされている。製品版はあらゆる商用・デザイン用途に利用可能で、収録文字数も4,600文字に拡充されている。無料版と違い縦書きも可能で、幅広い環境に対応するためTrueType形式が同梱されているのも差別化ポイントだ。
また、製品版の特典として、文字の角を少しとったレトロな「姫明朝ともえごぜん古」、文字の先端を“かぎ爪”にしてインパクトを強めた「姫明朝ともえごぜん月」が付属する。価格はダウンロード版で3,480円(税込み)。
ソフトウェア情報
- 「姫明朝ともえごぜんmini」
- 【著作権者】
- フロップデザイン
- 【対応OS】
- Windows 2000/XP/Vista/7/8/10など
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.00(19/01/10)