REVIEW(09/11/12)
国民と挨拶してダメ勇者を育てる異色のRPG「あいさつで魔王を倒す勇者の物語」
紛らわしい言葉に惑わされずに世界各国の言葉で挨拶しよう
「あいさつで魔王を倒す勇者の物語」は、国民と挨拶して勇者を育てる異色のRPG。Windowsに対応するフリーソフトで、編集部にてWindows Vistaで動作を確認した。なお、動作にはRPGツクールVXのランタイムが必要。ツクールシリーズや「WOLF RPGエディター」で作成されたゲームを紹介するWebサイト“ランタイムパーティー!!”からダウンロードできる。
舞台はいきなり物語の最終局面、ラストダンジョンで魔王と対峙するところから始まる。このままラスボス戦かと思いきや、勇者はここまでレベル上げやイベントをすっ飛ばしてきてしまい、レベルも装備も初期状態であることをカミングアウト。そこにピンチを救う妖精“ブロンズ”が現れ、困り果てた勇者を“あいさつの国”へと送り飛ばす。勇者は魔王を倒す力を得るために“あいさつの国”で修行をすることになる。
“あいさつの国”では、国民に話しかけると“ヨーレッゲルト!”(ハンガリー語のおはよう)などのように世界各国の言葉で挨拶をしてくる。国民が正しく挨拶してきた場合は、そのまま挨拶を返すことで、勇者のレベルや能力値を上げるために利用するAP(あいさつポイント)を得ることができる。
また国民のなかには、“ディッシャー”(アイスをすくう道具の名前)などのように、一見挨拶に見える言葉を発してくるニセモノが紛れており、ニセモノを見破ることでもAPを得られる。ただし、正しい挨拶をニセモノだと判断したり、ニセモノを見破ることができなかった場合は、取得したAPを没収されてしまう。国民の発言が挨拶かどうかを見極めてAPを溜め、勇者をレベルアップさせて魔王を倒すのがゲームの目的だ。
APは、“ストックAP”と“チャージAP”の2種類が存在する。正しい挨拶を繰り返すことでストックAPが倍々で増えていく仕組みで、溜まったストックAPは任意のタイミングで勇者のレベルなどを上げるために必要なチャージAPへと変換できる。
挨拶を間違えた場合は、ストックAPのみすべて没収されてしまう。そのため、ある程度ストックAPが溜まったら、挨拶を間違えても減ることのないチャージAPへ変換しておこう。なお、チャージAPをストックAPに戻すことはできない。
また、国の中には鎌を持ったガーディアンがうろついている。ガーディアンに捕まると強制的に魔王の場所へと飛ばされてしまい、国には戻れなくなってしまう。そのため、国民と挨拶をする際は、ガーディアンが近くにいるときは逃げ場のない細道に入らないようにするなど、常にガーディアンに気を配る必要がある。
挨拶は間違えて答えてしまってもAPが0になるだけなので、どんどん挨拶して正しい挨拶とニセモノの発言を覚えてしまうとよいだろう。どうしてもAPが溜められない場合は、少々卑怯だが、ニセモノの発言をテキストエディターなどに書き溜めながらプレイすることで、簡単にAPを溜めることが可能だ。
- 【著作権者】
- 寿かは 氏
- 【対応OS】
- (編集部にてWindows Vistaで動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
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