レビュー

“Wikipedia”における2単語間の“最短経路”を調査できるストアアプリ「Wikiめぐり」

“六次の隔たり”を体感したり、意外な関係を発見して楽しめる

「Wikiめぐり」

 「Wikiめぐり」は、“Wikipedia”における2単語間の“最短経路”を調査できるWindows ストアアプリ。Windows 8/RTに対応するフリーソフトで、“Windows ストア”からダウンロードできる。

 “六次の隔たり”という言葉をご存じだろうか。非常に多くのものが意外に少ない数の媒介で繋がっているという“スモール・ワールド”現象の一例とされるもので、たとえば、心理学者スタンレー・ミルグラム教授が1967年に行った、まったく面識のない人へ人づてに手紙を送る実験では、160通のうち42通の手紙が実際に届き、それが届くまでに経た人の数は平均5.83人であったという。

 この仮説は、ネットワーク全般に応用できると考えられている。たとえば“Wikipedia”でお互い関連のなさそうな単語の記事を2つ選び、リンクを辿っていくだけで片方から片方へ行きつけるか試してみると、どれも意外に少ない数のリンクで繋がっているのだそうだ。もしあなたがそれを信用できないならば、「Wikiめぐり」で実際に試してみるとよいだろう。

 使い方は簡単で、“最初の言葉”と“最後の言葉”の2つを入力して[最短経路検索]ボタンを押すだけ。あとはこのアプリが“最初の言葉”の記事からリンクをたどり、“最後の言葉”の記事へ到着するまでの最短ルートを出力してくれる。2つの言葉に意外な共通点があるのを発見することもあり、なかなか興味深い。

“馬鹿”から“東京大学”への経路を調べた様子。意外な関係が発見できて興味深い

 ただし、“最短経路”の調査には非常に時間がかかる場合があるので注意。調査中は処理中であることを示すリング状のアニメーションが表示されるのみ。なんらかの進捗状況を表示する機能の搭載を期待したい。

ソフトウェア情報

「Wikiめぐり」
【著作権者】
PNN 氏
【対応OS】
Windows 8/RT(x86, x64, ARM)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
-

(柳 英俊)