レビュー

「Excel」のかゆいところに手が届く使い勝手向上アドイン「ExcelDevTool」

シート名の一括変更やシートの分割など豊富な機能が簡単に利用可能

「ExcelDevTool」v3.0.0.20140826

 「ExcelDevTool」は「Microsoft Excel(以下、Excel)」に多数の機能を追加することができるアドイン。「Excel」2002から2013に対応し、編集部にてWindows 8.1上の「Excel」2010で動作を確認した。作者のWebサイトからダウンロードでき、“Twitter”などのSNSやWebサイトなどで紹介するといった特定の条件を満たせば個人に限り無償で使用可能。条件の詳細は作者のWebサイトに記載されているので参照して欲しい。なお、業務での利用時は1,688円のライセンス購入が必須となる。

 「ExcelDevTool」をインストールすると「Excel」のリボンの[アドイン]タブに[拡張]プルダウンリストが追加されるほか、シート上のセル上で右クリックメニューを呼び出した中の[機能拡張]サブメニューから使い勝手を向上する機能を呼び出すことができるようになる。

シートをまたいでのマッチングも容易

 機能の1つ“データマッチング”機能を使えば、条件を指定して2つのデータをマッチングさせることが、複数のシートをまたいでも簡単に行える。たとえば、シートAにある製品の名称とその仕入れ値、シートBに製品の名称とその売値が記載されているときに、ウィザードに従うだけで製品の名称を軸にしたデータのマッチングを行える。ウィザードに従うだけでなく、SQLクエリをユーザーが作成して使用することも可能。

 また、シートに対する操作も多様な機能を備える。たとえば、列のデータをもとにしてシート名を一括して変換する、複数のブックに分かれて存在するシートを1つのブックにまとめるといったことが可能。さらに、複数のシートをもつ1つのファイルを複数のファイルへ分割する、シート名を抽出するなど、手動で行うとなると面倒な操作も「ExcelDevTool」があればすばやく行える。

 そのほか、GREP検索に関しても複数のオプションが用意され、正規表現を利用しての検索や置換、フォルダ内のすべてのファイルに対する一括処理などのほか、「Excel」でテキストファイルをGREP検索し、結果を「Excel」に出力するといった機能も備える。

 「ExcelDevTool」が網羅する機能は非常に多岐にわたる。作者のサイトではブログ形式で本アドインを使用する上で有用な機能の紹介と詳細な使い方が解説されているので参考にしてほしい。

ソフトウェア情報

「ExcelDevTool」
【著作権者】
http://www.SuperDBTool.com
【対応OS】
(編集部にて64bit版のWindows 8.1で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト(個人が条件を満たす場合のみ。業務利用時は1,688円のライセンス購入が必要)
【バージョン】
3.0.0.20140826(14/08/27)

(市川 祐吉)