レビュー

過去の自分を踏み台(物理)にするアクションパズルゲーム「次の俺はきっと頑張る」

“火葬”や“冷凍”を駆使し、死体数の少なさでスコアが決まる競技性も備えた作品

「次の俺はきっと頑張る」

 「次の俺はきっと頑張る」は、ステージクリア型のアクションパズルゲーム。フリーゲームとして公開されており、“ふりーむ!”のWebサイトからダウンロードできる。

 基本は固定画面サイドビューのステージで、触れると即死のトゲを避けながらゴールを目指すという内容。同じステージを繰り返しプレイし、過去の自分と協力して先へ進む……というギミックも最近では定番のひとつだが、本作ではこの際“過去の自分の死体がステージ上の死んだ場所に残り、足場になる”ことでステージを攻略していくのが特徴。同種の作品としてはiPhone用の「Sometimes You Die」があるが、本作は後述するシステムにより、ステージ毎の死体数の少なさを競う競技性も備えた作品となっている。

 死体は床のトゲを避けるために使えるほか、高い場所へ行くための踏み台にもなる。足が地面(死体でできたものを含む)に着いていればいつでも“自殺”ができるので、組体操のように自分を積み重ねて階段を作るのも基本的なテクニックだ。

 大量の自分を積み重ねる人海戦術により、ステージのクリア自体は難しくない。ただ各ステージには“目標屍数”が設定されており、これを下回ることで高いスコアを得るために工夫するのが本作のパズル要素となっている。

 ポイントは、各ステージのスタート地点では任意の死体を“火葬”で消すことができ、評価対象はあくまで累計ではなくゴール時点での死体数であること。また、スタート地点では任意の死体を“冷凍”することも可能で、冷凍された死体は空中にあっても下に落ちないという特性がある。

 これらを利用して、なるべく少ない死体数でスタートからゴールまでの道を作ることに加え、地面や穴に落ちきる前の死体を“次の自分”がすばやく活用することで道が拓ける場面もあり、アクション面でもチャレンジしがいがある。1周10~20分ほどで遊べるので、ハイスコアや累計死亡数の少なさを追求するのも楽しい作品だ。

“目標屍数”の達成には“火葬”と“冷凍”の使いこなしが重要
すばやく的確な操作が必要になる場面も

ソフトウェア情報

「次の俺はきっと頑張る」
【著作権者】
labo 氏
【対応OS】
Windows(編集部にてWindows 8.1で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.01(15/03/02)

(中村 友次郎)