レビュー
ゲームやアニメに使える2Dスプライトアニメーション作成ツール「Xprite」
連番PNGやGIFアニメ、「吉里吉里/KAG」「WOLF RPGエディター」向けなどの出力が可能
(2013/3/19 10:53)
「Xprite(エクスプライト)」は、キーフレームとリグを利用することで、関節単位で動くアニメーションを簡単に作成できる無償の2Dスプライトアニメーション作成ツール。編集部にてWindows 8で動作を確認した。作者のWebサイトからダウンロードでき、動作には.NET Framework 3.5以降が必要。
本ソフトの画面は、画像を表示する“キャンバス”、画像ファイルやリグの親子構造を設定できる“ノードリスト”、各ノードの設定を数値で変更できる“ノード情報”、キーフレームを設定して動きを管理する“フレーム操作”のウィンドウで構成されている。
アニメーションを作成するには、まずはノードリストへパーツ毎に分割したPNGあるいはBMP画像をドラッグ&ドロップする。この際、本ソフトの実行ファイル以下のフォルダに画像を保存しておくことが望ましい。それ以外のフォルダだと、次回読み込み時に画像のリンクが正しく反映されなかった。また、ファイル名や画像の保存パスは英数字が望ましい。日本語にすると、正しく読み込まれなかった。
ノードリストに登録した画像は、親子関係を作ることができる。この際、関節にあたるリグを設定して、その下に画像をぶら下げる。そうすることで、自由な位置で移動や回転ができるようになる。
アニメーションの作成は、フレーム操作ウィンドウで行う。最初に、1フレーム目をコピーして、最終フレームにペーストしておく。あとは、その間のフレームでモデルを操作することで、自動で動きを補完してくれる。各ノードのノード情報には“Visible”というチェックボックスがあるので、このオンオフを切り替えることで、目パチや口パクなどを行わせることも可能だ。また“描画順”の値を変更することで、画像が重なる部分の表示順を入れ替えることもできる。
作成したアニメーションは、さまざまな形式で出力が可能だ。ほかの動画ソフトで利用しやすい連番PNG。そのままWebに公開できるGIFアニメーション。また、「吉里吉里/KAG」向けや、「WOLF RPGエディター」向けのエクスポートにも対応する。さらに、一枚の画像として連結して出力するスプライトシート出力や、高度な利用方法として3Dソフト向けのXML出力もある。
本ソフトには、キャラの立ち絵やモンスターといったサンプルが付属している。どういった分割ファイルを作ればよいかは、これらのサンプルを見ればわかるだろう。また、本ソフトの特設ページにある動画を見れば、だいたいの操作方法を把握できる。
本ソフトは、ゲーム用の簡単なアニメーションを作成する以外にも、動画用の素材作成にも活用できる。操作は簡単なので、まずは触って確かめてみるとよいだろう。
ソフトウェア情報
- 「Xprite」
- 【著作権者】
- STUDIO yu-
- 【対応OS】
- (編集部にてWindows 8で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.16(13/02/18)