杜のAndroid研究室

第255回

月額980円で3,500万曲以上が聴き放題になる「Google Playミュージック」

PC内の音楽を5万曲までクラウドに保存できる“ロッカー”機能も備える

 『杜のAndroid研究室』では、スマートフォン向けOS“Android”をテーマに、窓の杜スタッフが厳選したアプリなどを紹介していく。今回は、日本国内でも利用可能になったGoogleの音楽配信サービスの公式クライアントアプリ「Google Playミュージック」に焦点を当て、その使い方と機能を紹介しよう。

おすすめの楽曲や“ラジオステーション”をレコメンドする音楽配信サービス

「Google Playミュージック」

 「Google Playミュージック」は、Googleが提供する音楽配信サービス“Google Play Music”の公式クライアントアプリ。月額980円で3,500万曲以上が聴き放題になるサブスクリプション型の音楽ストリーミングサービスに加えて、PC内の楽曲を最大5万曲までクラウド上に保存して複数端末で聴ける“ロッカー”、楽曲を1曲またはアルバム単位で購入できる“ストア”という3種類のサービスを利用可能。なお、サブスクリプションサービスは、登録後30日間は無料で試用できるほか、2015年10月18日までに申し込むと、以降は永久に月額780円で利用できる。本稿では、サブスクリプションサービスを中心に「Google Playミュージック」の使い勝手を紹介していく。

 初回起動時の画面で[利用する]ボタンをタップし、次に表示される“Google Play”のポップアップからサブスクリプションの定期購入手続きを行うことで、30日間の無料試用が可能。試用期間の経過後は自動的に課金が開始される仕組みだが、本アプリの設定画面の[定期購入を解約]項目からいつでも解約が可能となっている。

 「Google Playミュージック」のサブスクリプションサービスでは、検索やランキング、新作などから配信されている楽曲を探して再生できるのはもちろん、似た雰囲気の楽曲を自動選曲した“ラジオステーション”を選択して再生できるのが特徴。起動画面となる[今すぐ聴こう]画面では、画面上部に曜日・時間帯に応じて、“残業・夜勤・がっつり勉強”“ゆっくりティータイム”などのおすすめのシーンが一覧表示され、シーンから“ラジオステーション”を選択し、そのときの気分に合った楽曲をストリーミングで再生することができる。

初回起動時の画面で[利用する]ボタンをタップし、定期購入手続きを行うことで、30日間の無料試用が可能
[今すぐ聴こう]画面の下部には、おすすめのアルバムや“ラジオステーション”が一覧される

 また、[今すぐ聴こう]画面の下部にある[あなたへのおすすめ]項目では、レコメンド機能により自分の好みに合ったアルバムや“ラジオステーション”が一覧表示されて再生可能。さらに、自分だけにレコメンドされる“I'm Feeling Luckyのラジオ”を再生することもできる。最近再生した楽曲や所有している楽曲などからGoogle独自のアルゴリズムに基づいてレコメンドが行われる仕組みで、聴きこむほどに自分の好みを学習させることが可能。

 このほか、起動画面の左上にある3本線の[メニュー]ボタン(ハンバーガーボタン)をタップするとメインメニューを表示でき、ランキングを閲覧できる[トップチャート]画面、最近配信された楽曲を探せる[新作]画面などに切り替え可能。また、[マイライブラリ]画面からは、端末内やクラウド上の“ロッカー”に保存している楽曲を聴くことができるほか、[ステーションを見る]画面では、音楽ジャンルや気分、シーンなどから“ラジオステーション”を探すことが可能だ。

起動画面左上の[メニュー]ボタンからメインメニューを表示して、画面を切り替えられる
[トップチャート]画面では、ランキングから楽曲を探せる
[マイライブラリ]画面では、端末内やクラウド上に保存している楽曲をアルバム別やアーティスト別などで一覧可能
[ステーションを見る]画面からは、音楽ジャンルや気分、シーンから“ラジオステーション”を選択して再生可能

“グッド”と“イマイチ”で曲を評価して、好みを学習させる

 アルバムを選択して表示される詳細画面で画面右側の[再生]ボタンをタップしたり、個別の楽曲をタップするとストリーミング再生を開始でき、画面下部には一時停止ができるミニプレイヤーが表示される。ミニプレイヤーをタップすると、プレイヤー画面を表示可能。また、“ラジオステーション”の詳細画面から再生を開始すると、自動的にプレイヤー画面が表示されるが、プレイヤー画面上部をタップすれば、ミニプレイヤーの表示に切り替えることができる。

アルバムの詳細画面で右側の[再生]ボタンをタップすると、ストリーミング再生を開始できる
画面下部のミニプレイヤーをタップすると、プレイヤー画面が表示される

 プレイヤー画面では、画面下部のコントロールボタンで再生・一時停止・曲送り・曲戻しを操作できるほか、コントロールボタンの上側にある[リピート]または[シャッフル]ボタンをタップして、全曲・1曲のリピート再生やシャッフル再生を行うことも可能。

 さらに、コントロールボタンの左右にある[グッド]または[イマイチ]ボタンをタップすれば、楽曲を評価することが可能。再生中の楽曲が気に入った場合は、[グッド]ボタンをタップして自分の好みを学習させ、同時に“マイライブラリ”にある“高く評価”というプレイリストに楽曲を追加できる。一方、再生中の楽曲が気に入らない場合は、[イマイチ]ボタンをタップすることですぐに次の曲へ移動でき、以降はその楽曲がレコメンドに表示されないように選別可能だ。

 なお、プレイヤー画面の右上にある[リスト]ボタンをタップすれば、再生キューの楽曲を一覧可能。再生キューの一覧では、楽曲を左右にスワイプして削除したり、楽曲の左端をタッチして上下にドラッグすることで並べ替えを行うことができる。また、プレイヤー画面右上の[…]ボタンのメニューからは、再生中の楽曲を新規または既存のプレイリストに追加したり、楽曲をもとに“ラジオステーション”を新規作成して再生することが可能。“ラジオステーション”は、アーティストやアルバムの詳細画面からでも作成することができる。

再生キューの一覧では、楽曲を左右のスワイプで削除したり、上下のドラッグで並べ替えられる
再生中の楽曲をプレイリストに追加したり、楽曲をもとに“ラジオステーション”を新規作成できる

 また、本アプリでは、あらかじめ楽曲を端末にダウンロードしておくことで、オフラインでも再生が可能になる。個別のアルバムや“ラジオステーション”、プレイリストの詳細画面で再生ボタンの下側にある下向き矢印型ボタンをタップすると、アルバムなどに収録されている楽曲を一括でダウンロード可能。なお、メインメニューの下部で[ダウンロード済みのみ]のスイッチをONにすれば、ダウンロード済みの楽曲のみを一覧して再生することができる。

アルバムや“ラジオステーション”、プレイリストの詳細画面で下向き矢印型ボタンをタップすると、楽曲を端末にダウンロード可能
メインメニューで[ダウンロード済みのみ]項目のスイッチをONにすると、ダウンロード済みの楽曲のみを一覧できる

手持ちの楽曲をクラウド上に保存してストリーミング再生できる

 サブスクリプションサービスに登録しなくても無料で利用できるのが、PC内の楽曲を最大5万曲までクラウド上に保存できる“ロッカー”機能だ。PCに「Google Play ミュージック マネージャ」をインストールすることで、「iTunes」などで管理しているPC内の音楽ファイルをアップロードすることが可能。クラウド上に保存した楽曲は、Android版やiOS版、Webブラウザー版の「Google Playミュージック」でいつでもストリーミング再生できるようになり、ダウンロードしてオフラインで再生することもできる。

 また、プレイヤー画面やアルバムの詳細画面の[…]ボタンのメニューから[購入]項目を選択すると、楽曲またはアルバムをGoogle Playから購入することができる。サブスクリプションサービスを利用し続ける場合、楽曲を個別に購入する意味はほとんどないが、購入した楽曲であれば、サブスクリプションサービスを解約したあとでも聴くことが可能だ。

設定画面では、サブスクリプションサービスの解約ができるほか、楽曲のストリーミング再生やダウンロードをWi-Fi接続時のみ行うように設定することなどが可能

 このほか、本アプリの設定画面では、楽曲のストリーミング再生やダウンロードをWi-Fi接続時のみ行うように設定したり、LTE/3G接続時の音質を高・標準・低の3段階から選択して、データ量の過度な消費を抑えることができる。

「Google Playミュージック」
【著作権者】
Google Inc.
【対応OS】
端末により異なる(編集部にてAndroid 5.0で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト(アプリ内課金あり)
【バージョン】
端末により異なる(15/09/04)

(ライターズハイ:鈴木 友博)