虚白ノ夢

    • 虚白ノ夢

      虚白ノ夢

      v1.05(15/07/28)
    • 鏡の世界で過去の記憶と向き合っていく探索ホラーADV

      フリーソフト
      対応環境 :
      Windows(編集部にてWindows 8.1で動作確認)

※消費税増税のため、一部ソフトの価格が異なっている場合があります

 強い願いや未練を抱えた魂が吸い寄せられるという“鏡の世界”で過去の記憶を探っていくホラーアドベンチャーゲーム。湖に身投げし鏡の世界で意識を取り戻した少女“ミシロ”は、この世界に来る前の記憶を失っていることに気付く。そんな中でも覚えていた『自分の人生が初めから存在しなかったことにする』という望みを叶えるため、自分の姿が映る鏡を探し、これを割ることで記憶を取り戻していく。

 ゲームは仕掛けを解くことで物語が進んでいくフィールド探索型。探索の拠点となる広間から、“愛の間”、“死の間”といったそれぞれ独特の雰囲気をもつフィールドへ踏み込む形で、仕掛けは基本的に各フィールド内で完結する。マップもコンパクトにまとまっており、小さい謎解きの積み重ねでテンポよく進行。ヒントをもとにアイテムの使い道を発想するなど、頭を使う部分に集中できる。

 ホラーゲームとしては、初見殺しや謎解きのミスで発動する即死トラップも散りばめられているが、より恐ろしいのは仕掛けを解いてほっと一息、さて戻ろうと背を見せたタイミングで襲ってくる脅かし要素。意識の間隙を突いてくる恐怖演出が巧妙で、気を抜くことができない緊張感が、常に薄暗さのまとわりつく世界への没入を誘う。

 探索を続けるうちに、ミシロは鏡の世界で出逢った陽気な少女“ユズ”や会社員風の男性“リョウタロウ”という2人の人物の記憶も垣間見ることになり、やがてある一族にまつわる悲劇が明かされていく。本能的な恐怖だけでなく“人の業の恐ろしさ”も感じさせる展開だが、一方でミシロが見る記憶には優しげな少年“彩人”が登場するほか、ユズやリョウタロウとの交流も心温まるもので、ミシロの心にも少しずつ変化が訪れる。

 プレイ時間は3時間前後でマルチエンディング方式。謎解きとホラーがバランス良く絡み合い、重苦しくも切ない物語を演出する、アドベンチャーゲームとして完成度が高い作品に仕上がっている。

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作者名
てりやきトマト
公式サイト
てりやきトマト
http://kanawo.wix.com/teritoma