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「Google Chrome」のHTML5デフォルト化が開始。脱Flashの流れが加速

円滑な移行を目指して施策は段階的に実施される

公式ブログ“Chromium Blog”

 米Google Inc.は9日(現地時間)、公式ブログ“Chromium Blog”で、「Google Chrome」のFlashコンテンツを初期状態で無効化し、HTML5コンテンツを優先する施策を開始することを明らかにした。Flashコンテンツをもつ一部のWebサイトでは、ユーザーが有効化する意思を表明しない限り「Adobe Flash Player」が初期状態で実行されなくなる。最終的にはすべてのWebサイトでHTML5コンテンツがデフォルト(初期設定)になるという。

 これは「Google Chrome」のパフォーマンスと電力効率を改善するための施策で、8月に実施が予告されていたもの。円滑な移行を目指して施策は段階的に実施されるため、すべてのユーザーとWebサイトが直ちに影響を受けるわけではないが、心算と準備は必要となるだろう。

 まず、対象となるユーザーは当面の間、安定版「Google Chrome 55」のユーザーの1%とベータ版「Google Chrome 56」のユーザーの50%に限られる。来年2月にリリースされる予定の「Google Chrome 56」では、すべてのユーザーで有効にされる予定だ。

 一方、WebサイトのHTML5デフォルト化は1月から実施される。まず、初めて訪問したWebサイトで「Flash」を実行するかどうかを問うプロンプトが表示される。「Flash」を実行するかどうかは、Webサイト単位でコントロール可能。その後、対象となるWebサイトは時間をかけて徐々に拡大され、10月にはすべてのWebサイトでHTML5がデフォルトになるという。

“chrome://site-engagement”ページ

 なお、移行期にWebサイトがHTML5デフォルト化の対象となるかどうかは、当該サイトの“サイトエンゲージメント指数(Site Engagement Index)”よって決まるとのこと。これはアクセス回数や滞在時間などをもとにした“付き合いの深さ”を表す指数で、高ければ高いほどHTML5デフォルト化の対象となる時期は遅くなる。指数は“chrome://site-engagement”で確認・編集することも可能だ。

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