ニュース
GPU情報取得ツール「GPU-Z」が新しいドライバー形式“UWD”に対応
高DPI環境への対応も強化
2018年12月12日 16:38
GPU情報を取得するユーティリティ「TechPowerUp GPU-Z」に最新版v2.16.0が、12月11日に公開された。今回のアップデートでは“NVIDIA GeForce RTX 2060”グラフィックスカードを新たにサポート。“RTX 2080 FTW3”および“RTX 2080 Ti FTW3”グラフィックスカードの“EVGA iCX”センサーにも対応した。また、新たに導入されたUWD/DCHグラフィックスドライバーの検出が可能になった。
“UWD(Universal Windows Driver)”は、Microsoftが新たに導入したドライバーパッケージ。組込みシステムからタブレット、デスクトップまでをカバーする単一のパッケージを作成するため、以下の要件(DCHU設計原則)を定めている。
- 宣言型(D):インストールの際に特殊な処理を行わず、INFファイルの記述にのみしたがってセットアップできる
- コンポーネント化(C):コア機能を提供するデバイス製造元(IHV)のベースドライバーと、OEMによって追加されるオプションのコンポーネントパッケージが分離されている
- ハードウェアサポートアプリ(H):ハードウェアサポートアプリ(HSA)が“ユニバーサル Windows プラットフォーム(UWP)”に準拠しており、“Microsoft Store”から配信されている
- ユニバーサルAPI準拠(U):“UWD”パッケージはUWPベースのWindowsエディションに含まれるAPIまたはDDI(Device Driver Interface)のみを呼び出す
“UWD”パッケージはベースドライバー、オプションのコンポーネントパッケージ、ハードウェアサポートアプリ(HSA)から成っており、ドライバー部分は“Windows Update”を通じて配布される。ベースドライバーに関しては、“Windows Insider Program”による広範なテストも実施される。また、HSAはストアを通じて提供される。この仕組みを初めて採用したUWD/DCHグラフィックスドライバーが先月末、Intelからリリースされている。
最新版の「GPU-Z」は、Windows 10環境でUWD/DCHグラフィックスドライバーを検出すると、ドライバーのバージョンに“DCH”というマーカーを追加する。また、[Advanced]タブでは、ドライバーがUWD/DCHであるかどうかをYes/Noで表示される。
そのほかにも、本バージョンでは高DPI環境への対応が強化。スプラッシュスクリーンがDPIスケールを認識できるようになったほか、センサーリストが正しくレンダリングされるようになった。また、設定ダイアログにはアップデートのチェックを制御するためのオプションが追加されている。
「GPU-Z」は、ビデオカードやグラフィックスプロセッサーに関する詳細な情報を取得するためのツール。GPUのコードネームやリビジョン、製造プロセス、ドライバーのバージョン、メモリの種類・容量、バス幅といった情報を閲覧できるほか、[Sensors]タブからGPUのコアクロック、メモリクロック、温度、消費電力、利用率、メモリ使用量などを確認可能。現在、“TechPowerUp”のWebサイトや窓の杜ライブラリから無償でダウンロードできる。
ソフトウェア情報
- 「GPU-Z」
- 【著作権者】
- TechPowerUp
- 【対応OS】
- Windows(編集部にてWindows 10で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 2.16.0(18/12/11)