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GPU情報取得ツール「GPU-Z」が新しいドライバー形式“UWD”に対応

高DPI環境への対応も強化

「TechPowerUp GPU-Z」v2.16.0

 GPU情報を取得するユーティリティ「TechPowerUp GPU-Z」に最新版v2.16.0が、12月11日に公開された。今回のアップデートでは“NVIDIA GeForce RTX 2060”グラフィックスカードを新たにサポート。“RTX 2080 FTW3”および“RTX 2080 Ti FTW3”グラフィックスカードの“EVGA iCX”センサーにも対応した。また、新たに導入されたUWD/DCHグラフィックスドライバーの検出が可能になった。

 “UWD(Universal Windows Driver)”は、Microsoftが新たに導入したドライバーパッケージ。組込みシステムからタブレット、デスクトップまでをカバーする単一のパッケージを作成するため、以下の要件(DCHU設計原則)を定めている。

  • 宣言型(D):インストールの際に特殊な処理を行わず、INFファイルの記述にのみしたがってセットアップできる
  • コンポーネント化(C):コア機能を提供するデバイス製造元(IHV)のベースドライバーと、OEMによって追加されるオプションのコンポーネントパッケージが分離されている
  • ハードウェアサポートアプリ(H):ハードウェアサポートアプリ(HSA)が“ユニバーサル Windows プラットフォーム(UWP)”に準拠しており、“Microsoft Store”から配信されている
  • ユニバーサルAPI準拠(U):“UWD”パッケージはUWPベースのWindowsエディションに含まれるAPIまたはDDI(Device Driver Interface)のみを呼び出す

 “UWD”パッケージはベースドライバー、オプションのコンポーネントパッケージ、ハードウェアサポートアプリ(HSA)から成っており、ドライバー部分は“Windows Update”を通じて配布される。ベースドライバーに関しては、“Windows Insider Program”による広範なテストも実施される。また、HSAはストアを通じて提供される。この仕組みを初めて採用したUWD/DCHグラフィックスドライバーが先月末、Intelからリリースされている

 最新版の「GPU-Z」は、Windows 10環境でUWD/DCHグラフィックスドライバーを検出すると、ドライバーのバージョンに“DCH”というマーカーを追加する。また、[Advanced]タブでは、ドライバーがUWD/DCHであるかどうかをYes/Noで表示される。

[Advanced]タブで、ドライバーがUWD/DCHであるかどうかをYes/Noで表示

 そのほかにも、本バージョンでは高DPI環境への対応が強化。スプラッシュスクリーンがDPIスケールを認識できるようになったほか、センサーリストが正しくレンダリングされるようになった。また、設定ダイアログにはアップデートのチェックを制御するためのオプションが追加されている。

 「GPU-Z」は、ビデオカードやグラフィックスプロセッサーに関する詳細な情報を取得するためのツール。GPUのコードネームやリビジョン、製造プロセス、ドライバーのバージョン、メモリの種類・容量、バス幅といった情報を閲覧できるほか、[Sensors]タブからGPUのコアクロック、メモリクロック、温度、消費電力、利用率、メモリ使用量などを確認可能。現在、“TechPowerUp”のWebサイトや窓の杜ライブラリから無償でダウンロードできる。

ソフトウェア情報

「GPU-Z」
【著作権者】
TechPowerUp
【対応OS】
Windows(編集部にてWindows 10で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
2.16.0(18/12/11)