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Adobe、「Premiere Pro」に「音声のテキスト化」を正式提供 ~追加料金は不要

「Media Encoder」「Character Animator」とともにApple M1ネイティブ対応も果たす

Adobe、「Premiere Pro」に「音声のテキスト化」を正式提供

 米Adobeは7月20日(米国時間)、プロフェッショナル向けの動画編集ツール「Adobe Premiere Pro」の7月リリースを発表した。「音声のテキスト化」機能が正式提供され、追加料金なしで利用可能になったほか、「Apple M1」チップ搭載のMacがネイティブサポートされている。

音声のテキスト化

 最近ではビデオが消音(ミュート)状態で視聴されることも多くなっている。また、聴覚にハンディキャップを抱えたユーザーに配慮したり、検索エンジン最適化(SEO)の図る上でも動画にキャプション(字幕)を付けるニーズは高まっている。しかし、動画に字幕を付ける作業は時間とコストのかかるものだ。

 最新版の「Adobe Premiere Pro」には、同社のAI技術「Adobe Sensei」を活用してこの作業を自動で行う機能が搭載されており、他のキャプション作成ワークフローと比較して平均で5倍の速さで作業を終えることができるという。

 音声のテキスト化は現在、日本語を含む13の言語で利用可能。「CreativeCloud」プランや「PremierePro」の単体サブスクリプションに含まれているので、追加料金は発生しない。

Apple M1へのネイティブ対応

 7月リリースでは「Adobe Premiere Pro」に加え、「Adobe Media Encoder」と「Adobe Character Animator」がM1搭載のMacへのネイティブ対応を果たした。「Adobe After Effects」については、今年後半にもパブリックベータ版としてM1対応が行われるとのこと。「Adobe Premiere Pro」に搭載されているダイナミックリンクやモーショングラフィックステンプレートなどといった「After Effects」連携のための機能は、すでにM1搭載のMac向けに最適化されている。

Apple M1チップでの動作確認がとれているAdobe製品。「*」印付きはネイティブ動作が可能だ

 そのほかにも、「Adobe After Effects」でマルチフレームレンダリングが、「Character Animator」ではボディトラッカーとパペットメーカーがベータ版としてテストされている。

 また、今月の「Adobe Premiere Pro 15.4」リリースでは脆弱性の修正も行われているので注意したい。