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「Thunderbird 91.1.1」が公開 ~メールのタイトル暗号化を個別に無効化する項目を追加
非表示になっているメッセージの印刷は非サポートに
2021年9月17日 13:24
オープンソースのメールソフト「Thunderbird」の最新版v91.1.1が、9月16日(米国時間)に正式公開された。本バージョンは、不具合の修正が中心のメンテナンスアップデート。セキュリティ関連の修正はアナウンスされていない。
本バージョンでは、メッセージのタイトル暗号化を個別に無効化するメニューが追加された。また仕様変更として、非表示になっているメッセージの印刷はサポートされなくなった。これには複数のメッセージを同時印刷する場合も含まれる。
そのほかにも、以下の問題が修正されているとのこと。
- 編集ウィンドウダイアログのボタンにフォーカスのビジュアルインジケーターが表示されない
- ダークテーマのWindows 7環境で、メッセージ作成ウィンドウのドロップダウンフィールドが読めなくなる
- 複数のメール通知の警告がまとめて表示される
- メッセージフィルターの有効・無効状態が予想通りに保持されない
- メッセージを印刷すると、その添付ファイルのリストが印刷されない
- Webページから添付された画像が期待どおりに送信されない
- メッセージを転送するときにOpenPGPの公開鍵が複数回添付される
- 実行時の大きさを「最小化」に設定したショートカットから「Thunderbird」を起動すると、Windowsのトレイアイコンが消えてしまう
- Windowsのタスクトレイのメッセージ数バッジに「新規」メッセージ数ではなく「未読」数が表示されるように
- 「Thunderbird」のダウンストリームビルドの一部でアドオンの署名のチェックが正しく行われず、すべてのアドオンが無効になるものがある
- 自動構成で設定されたアドレス帳が検索結果に表示されない
- CardDAVのセットアップと自動検出に関する問題の修正
- 連絡先に保存されている日付(誕生日など)が間違って表示されることがある
- 電子メールがHTML形式の場合、添付されたVCardがプレーンテキストとして表示される
- 非ASCII文字を含むメーリングリスト名が誤って表示され、エラーが発生する
- 電子メールに受信者を追加する際に、LDAPディレクトリに一致するものがあるか検索されない
- アカウント設定で「Connect to an LDAP address book」をクリックすると、CardDAV設定ダイアログが開く
- Kerberos/GSS-API認証を使用するLDAPアドレス帳が認証されないことがある
- 非ASCII文字を含むLDAP検索クエリが結果を返さない
- IRCサーバの接続がタイムアウト後に自動的に再試行されない
- カレンダーイベントエディタでmail.spellcheck.inlineが尊重されない
「Thunderbird」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、Windows版はWindows 7/8/10で利用可能。すでに利用している場合は自動更新も可能だが、「Thunderbird 78」系統から「Thunderbird 91」系統へのアップグレードはまだ提供されていないので注意。「Thunderbird 91」は公式サイト「thunderbird.net」から入手する必要がある。