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「Thunderbird」v91.1.0が正式公開 ~脆弱性を2件修正

vCardを添付した際のMIME Typeが「text/x-vcard」から「text/vcard」に変更

「Thunderbird」v91.1.0

 オープンソースのメールソフト「Thunderbird」の最新版v91.1.0が、9月7日(米国時間)に正式リリースされた。vCardを添付した際のMIME Typeが「text/x-vcard」から「text/vcard」に変更された以外は、不具合とセキュリティの修正がメインのメンテナンスアップデートとなっている。

 修正された不具合は以下の通り。

  1. 「Firefox」と同一のGUIDを使用してアクセシビリティハンドラーを登録したため、スクリーンリーダー「NVDA」を使用するとパフォーマンスが低下する問題
  2. キーボード操作でアカウントマネージャーのアカウントを並べ替えるとフォーカスが失われる問題
  3. カレンダーの追加時にアカウント設定にプロバイダー名が表示されない問題
  4. 様々なテーマとユーザーエクスペリエンスの問題

 セキュリティ修正は2件で、深刻度の内訳はMozillaの基準で上から2番目の「high」が1件、3番目の「moderate」。「Thunderbird」は初期状態でJavaScriptが無効化されており、「Firefox」ほどリスクは高くないためか、全体としての深刻度は最も低い「low」とされている。

 なお、「Thunderbird 91」はインストーラーの直接ダウンロードのみで提供されており、「Thunderbird 78」以前からの自動アップデートは開始されていない。「Thunderbird 78」にも同日付で、2件のセキュリティ修正を施したv78.14.0が公開されており、こちらは自動アップデートが可能だ。

  「Thunderbird」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、Windows版はWindows 7/8/10で利用できる。現在、公式サイト「thunderbird.net」からダウンロードできるほか、Windows版は窓の杜ライブラリからもダウンロード可能。