ニュース

Microsoft、ダウンロードしたVBAマクロを既定でブロックする方針を一時撤回か

「Microsoft 365 管理センター」で最新チャネルのロールバックを通知

「Microsoft 365 管理センター」経由で送られてきた通知

 米Microsoftは7月7日(現地時間)、ダウンロードしたVBAマクロを既定でブロックする変更をロールバックし、「Microsoft Office」最新チャネル(Current Channel)から削除したと発表した。「Microsoft 365 管理センター」を介し、IT管理者への通知を行っている。

 近年、インターネットから入手した「Office」マクロを介した攻撃が増えており、同社は30年前からある「Excel 4.0」マクロをデフォルトで無効化するなど、その対策に追われている。

 今回ロールバックされた変更もそうした対策の一環で、ユーザーがインターネットからダウンロードしたマクロを不用意に開かないようにするものだ。今年2月に発表され、近く一般提供されるはずだった。

 現在の仕様では、ダウンロードマクロを開いても黄色い注意メッセージバーとともに「保護ビュー」が有効化されるだけで、[編集を有効にする]ボタンを押せばそのままマクロを実行できる。

黄色い注意メッセージバーとともに「保護ビュー」が有効化される

 しかし、変更後は赤い警告メッセージバーとともにブロックされ、マクロは実行できなくなる。マクロを実行するにはあらかじめダウンロードファイルのプロパティへアクセスし、インターネットから入手したファイルに付けられている「Mark of the Web」(MOTW、Zone.Identifier)を解除しなければならない。

保存したファイルにつけられている「Mark of the Web」(MOTW)を解除

 同社は最新チャネルへの再リリースが準備でき次第、改めて知らせるとしている。