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「AI松下幸之助」パナが開発、“経営の神様”がデジタル・ヒューマンに
「松下幸之助ならどう考えるのか」をAIで再現
2024年11月28日 11:26
パナソニック ホールディングス(株)と(株)PHP研究所は11月27日、松下電器産業株式会社(現・パナソニックHD)の創業者であり、PHP研究所の創設者である松下幸之助氏(1894年11月27日生-1989年4月27日没)の理念継承を目的とした人物再現AIを開発したと発表した。
本取り組みは、東京大学大学院工学系研究科 松尾・岩澤研究室の松尾 豊氏が技術顧問を務める(株)松尾研究所と共同で実施。PHP研究所が保有する、松下幸之助氏の著作物や講演・対談等の膨大な発言記録・音声データをもとに、パナソニックHDによる人物再現AIの開発が行なわれた。松下幸之助氏から直接薫陶を受けた人物が年々少なくなる中、パナソニックグループ内で創業者の理念を探究・啓発し、次の世代に継承していくことを目指し、最先端の技術である生成AIが活用されることになった。
パナソニックグループは人間を中心にした「責任あるAI(Responsible AI)」の考え方のもと、常に対象となる“人とユーザー”を尊重し、人を中心にした開発プロセスを実践。今回の開発においても「責任あるAI」の考え方に基づき、著作物や映像、音声などの記録を活用して、“人の思考と話し方を究極的に再現するDigital Human”生成にチャレンジしたという。
今後、パナソニックHDとPHP研究所の両社は、松下幸之助氏から直接薫陶を受けた人物や松下幸之助研究者などの専門知識を取り込み、さまざまな状況や事例において「松下幸之助ならどう考えるのか」「松下幸之助ならどのような経営判断を行なうのか」など、より深い経営面での示唆を提供することのできる人物再現AIを目指していくとのこと。
また、パナソニックHDでは、今回の「松下幸之助」再現AI開発を通して獲得する知見やノウハウを活かして、例えば多様化する顧客の要望に対応できるパーソナライズドLLM(大規模言語モデル)技術など、今後の製品やサービスに応用するための研究開発を進めていくとしている。