NEWS(10/03/01 16:52)

野口さんがISSから撮影したチリ地震の様子を「Google Earth」上に表示できるKMZ

倒壊してしまったと思われる橋や、地震の影響で濁った海を確認可能

「Google Earth」で“chile-feb-27.kmz”を表示「Google Earth」で“chile-feb-27.kmz”を表示

 宇宙飛行士の野口聡一氏が国際宇宙ステーション(以下、ISS)から撮影したチリ大地震の様子を「Google Earth」上に表示できるKMZファイル“chile-feb-27.kmz”が、27日に公開された。無償で利用でき、編集部にてWindows Vista上の「Google Earth」v5.1.3533.1731で動作確認した。現在、「Google Earth」を紹介するブログ“Google Earth Blog”の2月27日付け記事にある“single KMZ file”リンクからダウンロードできる。

 南米チリ中部で2月27日に発生した大地震はマグニチュード8.8を記録し、28日には地球の反対側にある日本にも津波が押し寄せるなど、地球規模の影響を与えた。現地では現在も救助活動が行われており、被災者の安否が気遣われる。

 “chile-feb-27.kmz”を「Google Earth」で開くと、チリのビオビオ州の海岸線付近に3枚の衛星写真がレイヤーとして追加される。いずれも野口聡一氏が地震直後にISSから撮影したものをTwitterで公開した写真で、レイヤーをON/OFFすると地震前と地震後の様子が一変していることがよくわかる。

倒壊してしまったと思われる橋倒壊してしまったと思われる橋

 たとえば、震源地に近い主要都市コンセプシオンを写した写真をよく見ると、南側の川にかかる橋のうち、最も上流に写っているものの輪郭が途切れて見え、崩れていると思われる。また、コンセプシオンの北にある島や、南にあるアラウコ付近を写した写真では、地震の影響で海が不気味に濁っている様子がよくわかる。

地震の影響で濁った海地震の影響で濁った海地震の影響で濁った海

サンティアゴを撮影した“santiago.kmz”サンティアゴを撮影した“santiago.kmz”

 さらに、2月28日にはチリの首都サンティアゴを撮影した“santiago.kmz”も公開されている。

 そのほか、“Google Earth Blog”の2月27日付け記事では、Googleが開設したチリ大地震の義援金募集ページや安否確認サービスも紹介されている。

(長谷川 正太郎)