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「Google Chrome 27」がベータ版に

“first paint”までの時間を短縮する新しいプリロードスキャナーを搭載

「Google Chrome」v27.0.1453.15 beta-m

 米Google Inc.は4日(現地時間)、Webブラウザー「Google Chrome」の最新ベータ版v27.0.1453.15を公開した。「Google Chrome 27」では、リソーススケジューリングの改善により動作速度が向上したほか、Web開発者向けの新しい機能がいくつか追加されている。

 「Google Chrome 27」では、コンテンツの描画に必要なリソース(スタイルシートやスクリプト)をプリロード(先読み)する“プリロードスキャナー(preload scanner)”が一新。これまでのプリロードスキャナーはブラウザープロセス外で動作し、“script”タグによってHTMLパーサーがブロックされたときに実行されていたが、新しいプリロードスキャナーはブラウザープロセス内で動作し、JavaScriptの実行を待たずに動作するようになった。

 これにより、描画が実際に始まる(“first paint”)より前にコンテンツの描画に必要なリソースをすばやく検知してプリロードできるようになったほか、なるべくネットワークがアイドル状態にならないように効率よくダウンロードできるようになった。

 そのほかにも、描画する上で重要性の低いスクリプトのプリロード優先度を落としたり、画像ファイルの過剰な同時ダウンロードを抑制するといったテクニックを利用することで、全体の読み込み時間が5%延びたものの、体感速度に影響のある“first paint”までの時間を30%まで削減することができたという。

 そのほかにも、“input”要素における日付・時刻サポートの改善、“Web Audio API”におけるライブ音声入力への対応、開発ツールのアップデートといった改良が施されているほか、“Chrome Apps”向けに“Sync FileSystem API”が追加されている。

 「Google Chrome」ベータ版はWindows XP/Vista/7/8に対応するフリーソフトで、現在同社のWebサイトからダウンロード可能。Mac OS X版やLinux版および「Chrome Frame」の最新ベータ版も用意されている。

ソフトウェア情報

「Google Chrome」Windows向けベータ版
【著作権者】
Google Inc.
【対応OS】
Windows XP/Vista/7/8
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
27.0.1453.15 beta-m(13/04/04)

(柳 英俊)