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Microsoft、「Visual Studio "14" CTP」を公開

コンパイラープラットフォーム“Roslyn”をベースに大刷新

「Visual Studio "14" CTP」を紹介する同社の公式ブログ

 米Microsoft Corporationは3日(現地時間)、統合開発環境「Visual Studio」の次期バージョン「Visual Studio 14」をCTP(Community Technology Preview)版として初めて公開した。「Visual Studio 14」はコードネームで、正式な製品名は今年後半に決定される。製品版のリリースは2015年になりそうだ。

 「Visual Studio 14」では、C#/VBのコンパイラーとIDEが“Roslyn”と呼ばれているオープンソースの新しいコンパイラーをベースに再構築される。“Roslyn”はコードをコンパイルしてバイナリを生成するだけでなく、その過程で得られた構文やシンボルなどの解析情報を、IDEへAPIとして提供する“コンパイラープラットフォーム”として機能するのが特徴。IDEは“Roslyn”の提供する情報を活用することで、より効率的にプログラマーのコーディングをサポートできるようになる。とくにVisual Basicでは「Visual Studio」によるリファクタリングが初めてサポートされるなど恩恵が多い。

 そのほかにも、“ASP.NET vNext”と呼ばれている次世代ASP.NET開発のサポート、“C++ 11/14”への対応などが盛り込まれているとのこと。

 なお、本CTP版はテストとフィードバックを目的とした初期のビルドで、英語版のみの提供となるほか、「Visual Studio 2013」との共存が不可能となっているので注意。同社では仮想マシンなど、フォーマットが可能な環境でのテストを推奨している。

(柳 英俊)