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クラウドPC「Windows 365」が開発者やAIエージェント向けに強化

開発者向けイメージや、AIエージェント向け環境、32 vCPUや新GPUプランなど

 米Microsoftは6月2日(現地時間)、開発者向けカンファレンス「Build 2026」で、クラウドPC「Windows 365」の開発者やAIエージェントに向けた強化を発表した。

 開発者向けのWindows環境をクラウド上で提供する「Microsoft Dev Box」が、2025年にメンテナンスモードになり、機能追加が行われていないのに対して、その乗り換え先となる。

「Windows 365」でWindows 11の開発者向け構成イメージをサポート(パブリックプレビュー)

 「Visual Studio Code」、「Git」、「GitHub CLI」、「Python」、「Node.js」、「Windows Subsystem for Linux(WSL)」など、開発者が使い慣れているツールがあらかじめ構成され、最初のサインインからすぐにコーディングを始められる環境を提供する。

【クラウド上の「Windows 365」で動かしているGitHub Copilot CLIを、Webブラウザーから遠隔操作】
Windows 365 Cloud PC for developers

 この開発者向け構成イメージでは、ユーザーがサインインする前に「Microsoft Intune」を通じ、クラウドPCへアプリやスクリプトを自動でインストール可能。近日中にプレビューとして提供される予定のカスタマイズ機能で、必要なSDKやCLI、パッケージ、ビルドツール、リポジトリ、オンボーディングワークフローなどを構成できるようになる。

 同時に、組織のカスタムイメージを保存・管理できる「Azure Compute Gallery」も一般提供が開始された。

 加えて、AIを活用してアプリを構築する開発者向けに、一部の言語モデル(LM)を「Windows 365」上で直接実行可能になった。「Windows 365」の“すぐにコーディングを始められる”体験が、高度なワークロードにも拡張される。

クラウドPCで32 vCPUや新GPUプランが利用可能に

 32 vCPUの「Windows 365」クラウド PCが、Windows 365 EnterpriseおよびWindows 365 Flex(旧称Windows 365 Frontline)プランで利用可能になった。ソフトウェア開発や、データモデリング、シミュレーション、AI/MLといったコンピューティング負荷の高いワークロードに対応する。

 同様に、新しいWindows 365 GPUプランも提供開始となった。既存のStandard、Super、Maxプランに加えて、よりアクセスしやすいGPUオプションを開発者に提供する。

 また、Windows 365 Flex(共有モード)では、共有・管理された利用シナリオ向けにスナップショットによるリセットのパブリックプレビューが開始した。ユーザーが共有PCをサインアウトした後に、自動的にクリーンな状態に戻す機能だ。

「Windows 365 for Agents」が一般提供開始

 クラウドPCによるAIエージェントの実行環境「Windows 365 for Agents」が一般提供開始となった。AIエージェントをモニタリングし管理する「Agent 365」ツールの一部、または「Microsoft Copilot Studio」(プレビュー)を通じて利用可能。

 すでにMicrosoftでもさまざまなエージェント体験に「Windows 365 for Agents」が利用されている。「Researcher」におけるコンピューター操作シナリオから、「Microsoft Copilot Studio」内の「Project Opal」に至るまで、エンタープライズでの実用性が実証済みだ。

【「Windows 365 for Agents」上でAIエージェントで請求書を処理する】
Sai handles claims processing: Simular's AI agent running on Windows 365 for Agents

「Context-based Redirections」による適応型データ保護

 Windowsアプリ向けの「Context-based Redirections」が6月よりパブリックプレビュー開始となる。組織は、デバイスの管理状態や、コンプライアンス態勢、ユーザーまたはグループのメンバーシップ、ネットワーク環境といったコンテキストにもとづいてリダイレクトポリシーを適用し、コンテンツがどのようにアクセスやリダイレクトされるかを詳細に制御できる。

RDPマルチパスが一般提供開始

 接続の信頼性とユーザー体験を向上させるため、TCPの冗長化を備えたリモートデスクトッププロトコル(RDP)マルチパスが、「Windows 365」と「Azure Virtual Desktop」で一般提供開始した。クライアントとセッションホスト間で複数のUDPやTCPのパスを維持することで、接続の回復性を高める。

RDPマルチパスのイメージ図

 さらに、Windowsアプリのヘルスチェック(正常性チェック)がソブリンクラウドで利用可能になった(一般提供)。デバイスの準備状況や、ネットワーク接続、ソブリン固有のエンドポイントへの到達可能性を検証する軽量な診断を提供する。