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Windows 11の新しい復旧オプション「ポイントインタイム リストア」が一般提供
ユーザーデータも復旧対象、OSがぶっ壊れても24時間以内のシステム状態に戻せる
2026年6月25日 13:02
米Microsoftは6月23日(現地時間)、Windows 11の新しい復旧機能「ポイントインタイム リストア」の一般提供(GA)を開始した。2026年6月のWindows非セキュリティプレビュー更新プログラム以降であれば、Windows 11の「Home」「Pro」「Enterprise」などのエディションで利用できる。
「ポイントインタイム リストア」(point-in-time restore) は、ソフトウェア障害によるWindowsデバイスのダウンタイムを最小限に抑え、初心者でも簡単に以前の環境を回復できることを目標に開発された新しい復旧オプション。テクニカルカンファレンス「Ignite 2025」で、「クイック マシン リカバリー」(Quick machine recovery:QMR)に続く目玉機能として発表された。パブリックプレビュー以降、すでに200万台を超えるデバイスで有効化されているという。
壊れたOSを復旧する方法としては、 「復元ポイント」(Restore points) がなじみ深い。しかし、従来からあるOS内蔵の「復元ポイント」(システム復元:System Restore)にはいくつかの弱点がある。
- 古い「コントロール パネル」で設定:「設定」アプリで構成できない
- 手動、または重要なタイミングで実施されるイベント駆動:必要な時にバックアップがあるとは限らない
- ユーザーデータは失われる:システムの復旧を主眼としており、保管されるのは基本的にシステムファイルと設定だけ
- リモート管理対応が貧弱:システム管理者にとっては扱いづらく、ユーザーデバイスで構成されていないことがある
こうした弱点をカバーし、「システム復元」をより使いやすくしたのが「ポイントインタイム リストア」だ。ベースとなる仕組みは同じだが、OSだけでなく、 ユーザーデータも含めた24時間以内のフルシステムを復旧する という目的にフォーカスしており、より設定なし・より少ない損失で元の状態へ回復できるのが魅力だ。
「ポイントインタイム リストア」の設定へは、[システム]-[回復]ページからアクセス可能。アクセスする際は、UAC(ユーザーアカウント制御)の確認が求められる。おもな設定項目は以下の通りだ。
- ON/OFF:機能の有効・無効を切り替えられる。OSボリュームが200GB以上のデバイスでは既定で有効、200GB未満では既定で無効(手動で有効化は可能)
- 復元ポイントの頻度:既定は24時間ごと(4/6/12/16/24時間から選択可能。変更できるのは「Enterprise」エディションのみ)
- 復元ポイントの保持:既定は72時間(4/6/12/16/24/72時間から選択可能。変更できるのは「Enterprise」エディションのみ)
- 復元ポイントのディスク使用量:既定は2%(最小2GB~最大50GB相当の範囲で指定可能)
「システム復元」とのおもな違いは、以下の通りとなっている。
| ポイントインタイム リストア | 復元ポイント | |
|---|---|---|
| 設定方法 | 「設定」アプリで構成 | 古い「コントロール パネル」が必要 |
| バックアップ(復元ポイント)の作成 | 定期的に自動取得(最大72時間の保持) | 手動、または重要なタイミングで |
| バックアップの範囲 | 完全なシステム状態(ユーザーのローカルファイルも含む) | システムファイルと設定のみ(ユーザーファイルは対象外) |
| リモート管理 | 将来的なサポートを予定 | 限定的 |
つまり、多少のストレージスペースを犠牲にすることで、OSの更新などで万が一システムが起動不能になっても、直近24時間以内の状態へユーザー環境を復元できる機能が、ほぼすべての環境で既定で有効化されるわけだ。そうした事態が起こらないことを切に願うが、“転ばぬ先の杖”としてはこれほどありがたい機能はないだろう。
また、クラウドデスクトップ環境「Windows 365」にも同様の機能が備わっており、こちらは復元ポイント保持は最大1カ月まで可能。ローカルPCの「ポイントインタイム リストア」よりも柔軟に設定でき、業務の形態や目的に合わせた調整が行える。
ちなみに、一般提供にあたってはプレビューから以下の要素が追加されているとのこと。
- 全エディション(Home/Pro/Enterprise)で利用可能に。
- 構成サービスプロバイダー(CSP)によるリモート構成
- もともとOSアップデートのために確保される「予約ストレージ」(Reserved Storage)との統合でストレージ負荷を最小化
- 復元ポイントとそのディスク使用状況の可視化
- 設定の一貫性、ドキュメントなどを改善
なお、暗号化されたデバイスを復元する際には「BitLocker」のリカバリーキーが必要となる。また、ユーザーデータも復旧の対象だが、復元ポイントより後に行われた作業内容は、当然のことながら失われてしまう。バックアップが不要となるわけではない点にはくれぐれも注意したい。

























