NEWS(10/12/02 17:31)
「Sleipnir」5年ぶりのメジャーバージョンアップとなるv3のベータ版がついに公開
2段になったタブバーでのタブのグループ化など大幅に機能追加
フェンリル(株)は2日、定番Webブラウザー「Sleipnir」の次期バージョン「Sleipnir 3」のベータ版を公開した。Windowsに対応するフリーソフトで、編集部にてWindows Vista/7で動作確認した。現在、ベータ版の特設サイトからダウンロードできる。
「Sleipnir 3」は、現行のv2シリーズが公開されてから実に5年ぶりのメジャーバージョンアップ版となり、多くの機能追加やデザインの変更が施されている。また同社によると、本ベータ版ではまだまだ未実装の機能も多く、正式版までに機能追加が行われる予定だという。
タブ周りの機能が大幅に進化
まず目につくのは、標準で2段になったタブバーだ。上段のタブは複数のタブをまとめた“タブグループ”となっており、切り替えることで下段に表示されるタブが切り替わる仕組み。下段のタブはドラッグ&ドロップで好きなタブグループへ移動可能で、大量のタブを開いても目的のタブを探しやすくなっている。もちろん、タブグループ機能を無効にして、従来方式のタブを利用することも可能だ。
さらに、検索バーからWeb検索を行った際に、検索結果ページから開いたタブを自動でグループ化する“検索結果グループ”機能も追加されている。大量のタブを開くことになりがちなWeb検索による情報収集時に、関連するWebページをグループ化できるのがうれしい。また、常に開いておきたいWebページをアイコンだけのタブとして表示できる“Tablet”機能も追加されている。
マルチスレッド化や“OpenSearch”対応なども
そのほかの変更点としては、プログラムがマルチスレッド化されて全体のパフォーマンスと安定性が向上した。また、検索バーが“OpenSearch”に対応し、同社のWebサイトに用意された専用ページなどから好きな検索エンジンを検索バーに追加して利用できるようになっている。
さらに、アドレスバーの右側にあるボタンメニューからレンダリングエンジンを“IE7互換”“IE8”“Gecko”から選択できるようになった。IE9のベータ版がインストールされている環境ではIE8の代わりにIE9によるレンダリングも可能。なお、編集部にて試用したところ、現在は“Gecko”エンジンを使用しても「Firefox」用の拡張機能は正常に動作しなかった。
デザインも一新
ウィンドウのデザインも一新された。Windows Aeroへの対応が進み、アドレスバーやツールバー、さらにはタブバーも半透明で表示されるようになった。タブバーは現在表示しているタブだけが透過せずに表示される仕組み。
また、メニューバーが標準では非表示になり、ウィンドウ左上の[Sleipnir]ボタンから各種機能へアクセスできるようになった。さらに、オプション画面のユーザーインターフェイスが大幅に変更され、機能ごとに用意されたボタンをダブルクリックして詳細な設定画面に切り替えるという、Windowsの“コントロール パネル”に近い使い勝手となった。
ブックマークに「FenrirFS」を取り込むといった機能追加が予定されている
同社によると、今後はブックマークに「FenrirFS」の機能を取り込み、ラベルなどでブックマークを管理できるようになるという。また、アドレスバーに文字列を入力してブックマークやWeb閲覧履歴を検索する機能も追加される予定となっているほか、現行の「Sleipnir」に搭載されている機能も実装していくとのこと。今後のバージョンアップが期待される。
- 【著作権者】
- フェンリル(株)
- 【対応OS】
- (編集部にてWindows Vista/7で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 3.0.0.2000(10/12/02)