NEWS(10/12/24 13:00)

“Firefox Sync”のセットアップ画面を刷新した「Firefox 4」Beta 8が公開

プロトコルに起因する脆弱性のため“WebSockets”技術のサポートが一時中止

「Firefox」v4.0b8「Firefox」v4.0b8

 Mozillaは23日、Webブラウザー「Firefox」の次期バージョンv4.0のBeta 8を公開した。Windows 2000/XP/Server 2003/Vista/7に対応するフリーソフトで、現在MozillaのWebサイトからダウンロードできる。なお、本ベータ版は開発者やテスター向けに公開されており、一般ユーザーによる使用は推奨されていないので注意。

 本バージョンでは、複数の「Firefox」でブックマーク・パスワード・閲覧履歴・開いているタブといったWebブラウザーの各種設定を同期できる“Firefox Sync”のセットアップ画面が刷新された。従来までアカウントの作成に必要だった“秘密の言葉”または“Sync キー”と呼ばれていた追加のパスフレーズが不要となり、同日公開されたAndroid向け「Firefox 4」の最新ベータ版との同期設定が容易になった。

 さらに、アドオンの管理画面が改善されたほか、Webブラウザー向けの3DグラフィックスAPI“WebGL”の機能や互換性が強化されている。

各種Webブラウザーの設定同期機能“Firefox Sync”のセットアップ画面が刷新各種Webブラウザーの設定同期機能“Firefox Sync”のセットアップ画面が刷新

アドオンの管理画面のデザインが改善アドオンの管理画面のデザインが改善

 なお本バージョンから、スクリプトでサーバーと双方向通信を行う“WebSockets”技術のサポートが中止されている。これは最近の調査で本技術に利用されているプロトコルに脆弱性が発見されたため。脆弱性が悪用されると、ユーザーのキャッシュデータが改ざんされてしまう恐れがあるという。

 Mozillaによると、本脆弱性はWebブラウザーではなくプロトコルに起因する脆弱性であり、「Safari」や「Google Chrome」といったほかの“WebSockets”対応Webブラウザーにも影響するとのことで、すでに「Opera」では“WebSockets”対応が一時中止されている。そのため、今後安全かつ安定したバージョンのプロトコルができるまで、「Firefox」v4でもサポートが見送られそうだ。

【著作権者】
contributors to the Mozilla Project
【対応OS】
Windows 2000/XP/Server 2003/Vista/7
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
4.0b8(10/12/23)

(柳 英俊)