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「libFLAC」脆弱性を修正した定番オーディオエンコーダー「fre:ac」v1.0.23

安定性の向上や浮動小数点データを含んだWAVファイルのサポートも

「fre:ac」v1.0.23

 定番のオーディオエンコーダー「fre:ac」の最新版v1.0.23が、11月30日に公開された。Windows XP/Vista/7/8/8.1に対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在作者のWebサイトや窓の杜ライブラリからダウンロードできる。

 「fre:ac」は、かつて「BonkEnc」と呼ばれていた音楽ファイルのフォーマット変換ツール。MP3/MP4/M4A/WMA/Ogg Vorbis/FLAC/AAC/Bonk形式の音楽ファイルを、相互に一括変換できる。また、音楽CDのリッピングにも対応しており、リッピングの際はCDDBサーバーから楽曲情報を取得してタグ情報やファイル名へ自動で反映可能。

 本バージョンでは、コーデックや翻訳のアップデートが行われた。なかでもFLAC形式の音声ファイルを扱うためのコーデック「libFLAC」のアップデートは、脆弱性の修正が含まれているので注意。

 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)の脆弱性対策情報データベース“JVN iPedia”によると、v1.3.1未満のバージョンの「libFLAC」にはヒープベースのバッファオーバーフローの脆弱性が存在し、細工が施されたFLACファイルを開くだけでリモートから任意のコードが実行されてしまう恐れがあるという。共通脆弱性評価システム“CVSS”による本脆弱性の深刻度評価は、10点満点中“7.5(危険)”となっている。「fre:ac」の最新版では「libFLAC」がv1.3.1へとアップデートされている。

 そのほかにも、本バージョンではMP3デコーダーやWMAのタグ書き込み処理の安定性が改善。浮動小数点データを含んだWAVファイルにも新たに対応している。

ソフトウェア情報

「fre:ac」
【著作権者】
Robert Kausch 氏
【対応OS】
Windows XP/Vista/7/8/8.1
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
1.0.23(14/11/30)

(樽井 秀人)