レビュー
草書の名残を残したしなやか筆運びが優美なオールドスタイルの明朝体「しっぽり明朝」
「築地体」を下敷きにデザインしたひらがな・カタカナに「源ノ明朝」を組み合わせる
2017年10月12日 12:28
「しっぽり明朝」は、小説や電子書籍の本文で利用することを想定してデザインされたオールドスタイルの明朝体フォント。ひらがな・カタカナを中心に収録したOpenTypeフォントで、フリーフォント紹介サイト“フォントダス”から無償でダウンロードできる。
デザイナーを中心に人気が高いモリサワの「A1明朝」やフォントワークスの「筑紫オールド明朝」に影響を与えたという、東京築地活版製造所を代表する大正時代の書体「築地体後期五号仮名」系明朝を下敷きにデザインしたひらがな・カタカナフォント。草書の名残を残したしなやか筆運びは優美なで、そのたたずまいはまさに“しっぽり”といった趣だ。オールドスタイルならではの“味”と言えるだろう。
漢字や記号、英数字など、足りない文字はAdobeのフリーフォント「源ノ明朝」で補われており、グリフの欠如で“豆腐”になることもない。漢字とひらがなのバランスにも特に問題はなく、本文のフォントとして利用するのに十分なクオリティと言える。将来的には英数字の制作にも取り組むとのことなので期待したい。
ソフトウェア情報
- 「しっぽり明朝」
- 【著作権者】
- 只野凡字 氏
- 【対応OS】
- (編集部にてWindows 10で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.000(17/10/09)