レビュー
無料ながら本格的な写真の修整・加工が可能なレタッチツール「Photo Editor | Polarr」
14ジャンル100種類以上のフィルター、明るさや色の調整、トリミングなどが可能
2018年7月20日 16:21
「Photo Editor | Polarr」は、本格的な写真の修整・加工が可能な汎用的なフォトエディター。Windows 10に対応するフリーソフトで、“Microsoft ストア”から無償でダウンロードできる。
操作性は、一般的なWindowsアプリケーションと言うより、スマホなどのアプリライクで、初心者でもとっつき易い。各機能の処理項目は豊富で、普段筆者はPhotoshopを使っているが、本アプリの全機能を使うほどの処理をしたことないほどだ。全てあげるとフォトエディター講座になってしまうので今回は細かい使い方は省略する。
編集画面に相当するワークスペース(ユーザーインターフェイス)は、“エクスプレス”と“プロ”の2種類があり、初期起動時に選択する(あとから設定で変更することも可能)。テレビのリモコンのように、普段あまりつかわない機能を隠し、とりあえずこれだけあれば的な機能で編集するのが“エクスプレス”。全機能を使えるのが“プロ”となっている。写真の編集にあまり詳しくなく、スマホのアプリのようにサクッと操作したいのであれば前者を選択するとよい。
写真の読み込みは、1枚だけでなく複数選択も可能だ。読み込まれた写真のサムネイルは、下に一覧として表示される。左下の[…]ボタンから展開するメニューにある[自動強化]ボタンを使えば写真の自動最適化が行える。少し明るくなり過ぎる傾向があるものの、とりあえず試してみる価値はある。
“エクスプレス”では、右側のツールバーに各種機能を呼び出すボタンが並んでおり、画面右下の[+]ボタンから必要なボタンを追加可能。“プロ”では、右側と左側のツールバーに各種機能が配置され、デフォルトですべての機能が利用できるようになっている。
利用できる機能は多岐にわたっており、14ジャンル100種類以上のフィルター、明るさの調整(霧の除去・露光・明度・明暗・強調・シャドー・白・黒)、トリミング(様相・ローテート・回転X・回転Y・リセット)、色の調整(一時的・ティント・自然な彩度・彩度)などが用意されている。フィルターはお気に入りを保存(ハートアイコンをクリック)すれば、お気に入りのフィルター群としてまとめて表示することが可能。
画面上右クリックでヒストグラムを表示でき、ヒストグラム上の[i]ボタンをクリックするとExif情報を表示できるほか、履歴によって処理前の状態の戻すことが可能。加工した写真はJPEG/PNG/TIFF形式で保存できるほか、保存時にリサイズ、透かし、メタデータの追加・削除などができる。おそらくこれだけで、例えばInstagram向けに軽くトリミングした後、フィルターをかけアップロード…的なことなら対応できる。
さらに、顔の“整形”が行える“フェイスツール”や、モザイク処理や色の反転などが行える“効果”、全体的な色調を変更できる“トーン”などの機能も備えている。トーンカーブによる明るさや色調の調整も行えるほか、コピースタンプツールやテキストや図形の描画ツールなども用意されている。
各種パラメーターは、画面左下にある[…]ボタンから表示されるメニューからクリップボードにコピーし、他の画像へペーストして適応することも可能だ。右下にある窓のようなアイコンでオリジナルとの比較もできる。
サブスクリプション(月額290円など)を購入して“Pro”版(ワークスペースの“プロ”とは異なる)へアップグレードすると利用できるマスクが使えると、マスクした部分だけ(または以外)処理を適応でき、より本格的に扱えるようになる。“Pro”版では、ほかにもオーバーレイ機能やバッチ処理などが利用可能。
ただ日本語表記のおかしい部分もあり、意味がわからない機能については、とりあえず操作して、何が変化するのかを見ればおおよその想像はつくだろう。調整に“寸描”の項目があり、何かと思えば“ビネット”だった。
この点だけはマイナスポイントとなるものの、無料としては高機能で使い易いフォトエディターと言えよう。iOSとAndroidにも対応しているので、全てのデバイスで共通のフォトエディターとして使用しても便利だ。
ソフトウェア情報
- 「Photo Editor | Polarr」
- 【著作権者】
- Polarr, Inc.
- 【対応OS】
- Windows 10
- 【ソフト種別】
- フリーソフト(アプリ内課金あり)
- 【バージョン】
- 5.0.4