REVIEW(11/05/25)
複数ファイルのハッシュ値を全6種類のハッシュ関数で一括算出「MultiHasher」
“VirusTotal”との連携機能も搭載、出先PCでのファイルダウンロードのお伴に
「MultiHasher」は、複数ファイルのハッシュ値を一括で算出できるソフト。Windows XP/Server 2003/Vista/Server 2008/7に対応するフリーソフトで、作者のWebサイトからダウンロードできる。
ダウンロードしたファイルが壊れていないか、改ざんされていないかをチェックするのによく利用されるのが、ファイルの“ハッシュ値”だ。ハッシュ値は“ハッシュ関数”を利用して算出される値で、どんなものから計算しても重複がほぼ起こらないという特長がある。そのため、あらかじめファイルから算出してダウンロードページに記載しておいたハッシュ値と、ダウンロード後に算出したファイルのハッシュ値が同一ならば、ファイルの破損や改ざんはないと判断できる。
本ソフトは、そのようなファイルのハッシュ値を算出するのに特化したツール。ハッシュ値を算出するファイルは、ドラッグ&ドロップで簡単に登録できるので使いやすい。また、フォルダ単位での指定も可能なので、たとえばダウンロードフォルダを指定してダウンロード済みファイルのハッシュ値をまとめて計算するといった使い方も可能。ファイルの絞り込み検索機能も搭載しているので、大量のファイルを扱っても苦にならない。
本ソフトが対応するハッシュ関数は、CRC16/CRC32/MD5/SHA-1/SHA-256/SHA-384の全6種類。あらかじめ複数指定しておけば、それぞれのハッシュ値を自動で一括算出することもできる。算出したハッシュ値を比較するには、ファイルの右クリックメニューから[Compare]項目を選択すればよい。また、MHX/SFV/MD5Sumなど、ハッシュ値の情報をファイル化したチェックサムファイルが提供されている場合は、そのファイルを利用した比較も可能。さらに、本ソフトを利用してチェックサムファイルを生成することもできる。
そのほか、複数のウイルス対策エンジンでウイルス感染の有無をまとめてチェックできるWebサービス“VirusTotal”との連携機能を搭載するのも本ソフトの特長と言えるだろう。ファイルの右クリックメニューからハッシュ値をもとにウイルス感染の有無を手軽にチェックできるので、簡易的なウイルスチェックソフトとしても利用できる。本ソフトにはUSBメモリなどに入れて持ち運べるポータブル版も用意されているので、ネットカフェなどの出先のPCでファイルをダウンロードする際などに役立ちそうだ。
- 【著作権者】
- abelhadigital.com
- 【対応OS】
- Windows XP/Server 2003/Vista/Server 2008/7
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 1.0.1(11/05/16)