レビュー

デスクトップを動画キャプチャーしてアニメーションGIFファイルにする「GifCam」

フレーム編集や多彩な保存方法をサポートするのも魅力

「GifCam」v2.0

 「GifCam」は、デスクトップを動画キャプチャーしてアニメーションGIFファイルとして保存できるソフト。Windows XP/Vista/7/8に対応する寄付歓迎のフリーソフトで、作者のWebサイトからダウンロードできる。

 本ソフトは、デスクトップの指定領域を動画キャプチャーしてGIFアニメーションにする「LICEcap」の後継とも言えるツール。シンプルな使い勝手はそのまま、デスクトップ全体のキャプチャー、マウスカーソルのキャプチャー、簡易的なフレームの編集、多彩な保存処理を実現している。

 利用するには、まずキャプチャー対象となる領域を指定しよう。ウィンドウ内の透明部分がそのまま撮影範囲となるので、タイトルバーの表示でサイズを確認しながらメインウィンドウを移動・リサイズする。

[Rec]ボタン

 キャプチャー領域が決まったら、次は撮影を開始しよう。撮影には2種類の方法が用意されている。1つは[Rec]ボタンを利用する方法。これは一定間隔(10/16/33FPS)でキャプチャー領域を画像として撮影し、あとでそれをつなげて動画にする。もう1つは[Frame]ボタンを利用する方法。これを利用すると、1コマずつ手動で撮影することが可能。好みに応じて使い分けたい。

編集画面

 撮影が終わったら[Edit]ボタンを押す。すると編集画面が現れ、不要なフレームを削除したり、フレームのディレイを調整することが可能。ディレイの増減はラベルのドラッグで行う仕組みで、[Shift]キーを押すことですべてのフレームのディレイをまとめて変更することも可能。また、テキストを追加する機能も搭載されているので、マニュアル動画を作成したい場合などに活用したい。

[Save]ボタン

 最後に、[Save]ボタンを押してアニメーションGIFファイルを保存しよう。プルダウンメニューを利用すれば、ファイルの保存処理を6種類から選ぶことができる。

“Quantize(量子化)”(初期設定、124フレーム、1.75MB)
“20 colors”(830KB)
“GrayScale”(2.09MB)
“Monochrome”(245KB)

 ユニークな使い方としては、動画を「GifCam」で撮影し、モノクロ処理を施してアニメーションGIF化するといった方法が考えられる。また、ブラウザーゲームのプレイ画面をGIF化したり、ペイントソフトで絵を描く様子を撮影してもおもしろいだろう。

 また、出力されるアニメーションGIFファイルのサイズが非常にコンパクトであることにも注目したい。

 「GifCam」は、撮影したフレームごとに完全な画像を挿入するのではなく、前後のフレームを比較して差分をとる。もし前後のフレームにまったく変化がなければ、フレームを挿入する代わりにディレイ(次のフレームとの間隔)を増やす。

 また、一部だけ変化している場合はその部分のみをレンダリングし、残りは単一の“グリーン(透明ピクセル)”で埋めてしまう。グリーンの部分は“透明に”描画されるため、前のフレームがそのままレンダリングされる。

 こうした工夫により、見た目を損なうことなくデータ量が抑えられるというわけだ。

ソフトウェア情報

「GifCam」
【著作権者】
BahraniApps Blog
【対応OS】
Windows XP/Vista/7/8
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
2.0(13/03/24)

(柳 英俊)