レビュー

指定フォルダにあるジャンクションとシンボリックリンクを一覧表示「NTFSLinksView」

実行ファイル単体で動作するポータブルアプリ。レポート出力機能も搭載

「NTFSLinksView」v1.14

 「NTFSLinksView」は、指定したフォルダにあるジャンクションとシンボリックリンクを一覧表示できるツール。寄付歓迎のフリーソフトで、編集部にてWindows 8.1で動作を確認した。作者のWebサイトから32bit版と64bit版がダウンロードできる。

 ジャンクションおよびシンボリックリンクは、簡単に言ってしまうと、ファイルやフォルダを本来とは異なるパスで表すための機能だ。この機能はNTFSファイルシステムのリパース・ポイント機能を利用して実現されており、見た目はただのファイルやフォルダだが、実際には異なるパス(ターゲットパス)へのリンクになっている。

 たとえば、Windows Vista以降では“C:\Documents and Settings\”フォルダが廃止され、代わりに“C:\Users\”を利用するようになった。しかし、古いソフトのなかには相変わらず“C:\Documents and Settings\”フォルダが存在することを前提にしているものが少なからずある。そこでWindows Vista以降では、“C:\Documents and Settings\”へアクセスしようとすると“C:\Users\”へリダイレクトされるジャンクションが設置された。このおかげで、古いソフトも改修することなくそのまま動作し続けられる。

 この仕組みはユーザーでも“mklink”コマンドで簡単に利用可能(要管理者権限)。たとえばルートフォルダにリンクを作成して階層の深いフォルダへのアクセスを容易にしたり、クラウドストレージと同期させるために同期対象のフォルダへリンクを張るといった用途に使える。

 しかし、こうしてリンクを活用していると、何が実体で何がリンクか把握するのが困難になる場合もあるだろう。そんな場合は、「NTFSLinksView」のようなGUIツールを活用するとよい。実行ファイル単体で動作するポータブルアプリになっているので、USBメモリなどに入れて持ち運べる。

 使い方は簡単で、パスを指定して[Go]ボタンを押すだけ。当該パスにあるジャンクションとシンボリックリンクが検索され、ターゲットパスや作成日時といった情報とともにリスト画面へ一覧表示される。“Subfolders depth”を変更すれば、指定した階層だけサブフォルダをたどることも可能。ジャンクションおよびシンボリックリンクの一覧はHTML形式のレポートや、TXT/CSV/XML形式のファイルとしてエクスポートできる。

ソフトウェア情報

「NTFSLinksView」
【著作権者】
Nir Sofer 氏
【対応OS】
(編集部にてWindows 8.1で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
1.14(14/10/17)

(樽井 秀人)