レビュー

システムメニューにさまざまな便利機能を追加する「Process Manager for Windows」

ウィンドウの透明度調整やプロセス優先度の変更など

「Process Manager for Windows」v2.1.920

 「Process Manager for Windows」は、システムメニューにさまざまな便利機能を追加してくれるオープンソースのユーティリティ。Windows 2000/XP/Server 2003/Vista/Server 2008/7に対応する非商用利用のみのフリーソフトで、編集部にてWindows 8.1で動作を確認した。“SourceForge.net”のプロジェクトページからダウンロードできる。

 本ソフトはタスクトレイに常駐し、ウィンドウ左端にあるアイコンをクリックしたり、タイトルバーを右クリックした場合に現れるシステムメニューを拡張する。本ソフトが追加するコマンドは[Transparency]、[Hide Others]、[Always On Top]、[Kill]、[Priority]などで、これらはホットキーからも利用可能。ホットキーの設定は、設定ダイアログで確認することができる。

 [Transparency]コマンドは、ウィンドウの透明度を10%間隔で変更することが可能。常にウィンドウを最前面に表示する[Always On Top]コマンドとの相性がよく、いつも表示させておきたいが視覚的に邪魔にならないようにしたいといった場合に役立つ。

 また、[Hide Others]や[Hide Me]といった“隠す”コマンドを利用すればウィンドウを“隠す(非表示にする)”ことが可能。隠したウィンドウはタスクバーから消え、[Alt]+[Tab]キーによるウィンドウ切り替えにも現れなくなる。

 これらのコマンドで非表示にしたウィンドウは、タスクトレイアイコンの右クリックメニューにある[UnHide]コマンドを利用すれば、ウィンドウを個別に再表示することが可能。また、[Unhide All]コマンドを利用すればすべてのウィンドウをまとめて復元することもできる。すべてのウィンドウをまとめて“隠す”[Hide All]コマンドと組み合わせれば、デスクトップのウィンドウをすべて消したり元に戻したりといった操作が簡単に行えるので便利。

 [Minimize to Tray]コマンドは、ウィンドウをタスクトレイへ最小化することが可能。タスクバーにボタンが表示されないので、ボタンがあふれてタスクバーが二段表示になってしまうといったことが防げる。利用頻度の低いアプリを最小化する場合に利用するとよいだろう。

 また、[Priority]コマンドを利用すれば、ウィンドウのプロセスの実行優先度を調整することが可能。[Kill]コマンドでプロセスを終了させることができる。わざわざ「タスク マネージャー」を起動しなくてよいのが手軽だ。

 なお、編集部にてWindows 8.1で試用したところ、“隠す”コマンドを利用すると本ソフトによる拡張メニューが表示されなくなることがあった。利用の際は注意されたい。またセットアップに失敗する問題があるが、.NET Framework 3.5をインストールすれば解決する。

ソフトウェア情報

「Process Manager for Windows」
【著作権者】
Arif Ali Saiyed 氏
【対応OS】
Windows 2000/XP/Server 2003/Vista/Server 2008/7(編集部にてWindows 8.1で動作確認)
【ソフト種別】
フリーソフト(非商用利用のみ)
【バージョン】
2.1.920(10/04/23)

(樽井 秀人)