REVIEW（10/06/03）

　「Eversion」は、フィールド上の特定の位置でボタンを押すことで、世界の性質や様相が変化する2Dアクションゲーム。Windowsなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、編集部にてWindows 7で動作を確認した。作者のWebサイトからダウンロードできる。

　画面は2D横視点で、ジャンプで障害物を乗り越えながら先へ進み、フィールドの最後に配置された旗を取得すればステージクリアとなる。攻撃用のアクションなどは用意されていないが、邪魔な敵は踏み潰して倒すことが可能。特徴は、フィールド上の特定の位置でボタンを押すことにより、世界の性質や様相を変化させられること。

　フィールド上を移動していると、背景の色が若干変わる位置がある。その位置でキーボードの［X］キーなどを押すと、明らかにフィールドが薄暗くなり、空を浮かぶ雲が固まって上に乗れるようになったり、道をふさいでいた木が枯れて通過できるようになるといった変化が起きる。また、薄暗い状態から明るい状態へ変化させ、世界を元に戻すことも可能。フィールドによっては、これを利用しなければ先へ進めない場合もあるため、まずは背景の色が変わる場所を見つけよう。

　また、ただ単にステージをクリアするだけでなく、フィールド上に点在する宝石を集めるのも本作の目的の1つ。宝石を集める際も世界の変化が鍵となり、たとえばジャンプでは届かない位置へ移動するために雲を固めて足場にするといった工夫が必要となる。

　アクションゲームが苦手な人にとっては、宝石を集めるのはなかなか難しいかもしれないが、本作はクリアしたステージに再挑戦できるほか、何度ミスをしてもステージの特定ポイントからやり直せる。さらに、一度取得した宝石はステージの途中でミスをしても再度集める必要がないのがうれしい。

　なお本作は、ゲーム序盤こそパズル要素を含むオーソドックスなアクションゲームだが、先へ進めていくとだんだんとこのゲームの恐ろしい本質があらわになってくる。慣れてしまえばどうということはないが、初見ではゾクッとくるかもしれないので、心してプレイしてほしい。