REVIEW(11/08/08)

広島に落とされた原爆の資料を“Google Earth”上で閲覧“Hiroshima Archive”

Twitter上の原爆に関するツイートを表示することも

“Hiroshima Archive”“Hiroshima Archive”

 “Hiroshima Archive”は、“Google Earth”を使ってWebブラウザー上に表示した広島の3D地形図上に、広島へ投下された原爆の被害に関する資料を表示できるWebアプリ。利用には「Google Earth Plug-in」が必要で、編集部にてIE9および「Firefox」v5.0、「Google Chrome」v13.0.782.107で動作確認した。現在、本Webアプリの公式サイトから利用できる。

 “Hiroshima Archive”は、広島コンピュータ専門学校や広島女学院高等学校の有志と首都大学東京の学生および大学院生によって制作されたWebアプリ。被爆の実態を多面的・総合的に理解できるように、1945年当時の体験談や写真、地図などの資料を“Google Earth”で表示した現在の地形上へ重ねて表示することが可能。

原爆の火球や黒い雨が降った地域、全焼した地域などを表示可能原爆の火球や黒い雨が降った地域、全焼した地域などを表示可能

 画面上部にはチェックボックスが並んでおり、被爆証言の動画やテキスト、1945年当時の写真や地図、原爆の火球、黒い雨が降った地域といった情報の表示・非表示を切り替えられる。

 “資料館提供写真”チェックボックスをONにすると表示される1945年当時の写真は、地図上のサムネイルをダブルクリックすると拡大されるとともに、実際にその写真が撮影されたアングルと同じ角度へ画面を移動させることができる。写真には米軍が撮影した原爆投下前と投下後の航空写真も含まれており、ダブルクリックすることで実際の地形に重ねて表示することが可能。

 さらに、“ツイートマッピング”チェックボックスをONにすると、Twitter上の原爆に関するツイートを“Google Earth”上に表示できる。ツイートは発言された場所にユーザーアイコンが表示される仕組み。また、通常のツイートは白い線で広島につながっており、リツイートされたツイートは赤い線で元のツイートにつながっている。

原爆投下後の航空写真を実際の地形に重ねて表示原爆投下後の航空写真を実際の地形に重ねて表示

原爆に関するツイートを表示原爆に関するツイートを表示

 そのほか、“ナガサキ”チェックボックスをONにすると表示を昨年公開された“Nagasaki Archive”に切り替えることが可能。

(長谷川 正太郎)