REVIEW(12/04/19)
オープンソースで開発されている老舗のテキストエディター「サクラエディタ」
ライターからプログラマーまで、幅広いニーズに応える多機能性が売り
「サクラエディタ」は、オープンソースで開発されている老舗のテキストエディター。Windows 2000/XP/Vista/7に対応しており、商用・非商用を問わず無償で利用可能。“SourceForge.net”のプロジェクトページからダウンロードできる。
本ソフトは、たけ(竹パンダ)氏が開発した「テキストエディタ」の公開ソースコードをもとに、2000年より開発が続けられているテキストエディター。旧バージョンとなるv1系統(ANSI版)では一部のShift-JISで表現できない文字を扱えなかったが、現行のv2系統は内部データがUnicode化され、その弱点が解消されている。最新版のバージョンは2月25日に公開されたv2.0.4.0。現在では32bit版に加え、64bitネイティブ版も用意されている。
メインウィンドウはSDI形式となっているが、複数のウィンドウを開いている場合、それらを1つのウィンドウにまとめてタブ切り替え型として扱うことも可能。また、カスタマイズ性に優れ、すべてのコマンドへショートカットキーを割り当てられるほか、メインメニューや右クリックメニューを自由にカスタマイズできるのも本ソフトの特長と言えるだろう。タスクトレイへ常駐する機能を備えており、起動速度にも不満はない。
編集機能にも不足はなく、入力補完機能や矩形選択機能といった比較的高度な機能も搭載している。また、“C/C++”や“Perl”といった15の編集モードを備えており、各種プログラミング言語やドキュメント形式に対応した構文色分けに対応している。
さらにそれとは別に、編集モードごとに指定したキーワードを強調表示する機能を搭載。条件に合致するテキストの色・背景色・太さ・下線の有無を設定できる。また、アウトライン解析機能を備えており、テキストの文書構造やC++のクラス構造をツリー表示したり、Perlやアセンブラのサブルーチンをリスト表示することも可能。
そのほかにも、複数のファイルから指定したテキストを検索できるGREP、テキストの差分を表示するDIFF、キーボードマクロといった多彩な機能を搭載。Windows内蔵の“Windows Scripting Host”を利用するWHSマクロのほか、Pascal互換の“Poor-Pascal for Application”を利用したPPAマクロにも対応する。
フリーソフトでありながら、ライターからプログラマーまで、幅広いニーズに応える非常に多機能なテキストエディターとなっているので、常用のテキストエディターに不満を感じたら試してみてはいかがだろうか。
- 【著作権者】
- Norio Nakatani & Collaborators、たけ(竹パンダ) 氏
- 【対応OS】
- Windows 2000/XP/Vista/7
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 2.0.4.0(12/02/25)