レビュー

ソースコードの編集に特化したWindows ストアアプリ「Code Writer」

20を超える言語の構文色分けに対応。“Markdown”ドキュメントの作成にも便利

「Code Writer」v1.7

 「Code Writer」は、ソースコードの編集に特化したWindows ストアアプリ。Windows 8/RTに対応するフリーソフトで、“Windows ストア”からダウンロードできる。

 本アプリは、さまざまなプログラミング言語の構文色分け(シンタックスハイライト)に対応したソースコードエディター。HTML/CSS/JavaScriptをはじめとする20以上の言語をサポートしており、一部のプログラミング言語ではアウトライン表示(XML/XAML)、構文エラーの通知(XML/XAML)、16進数表記された色のプレビュー(CSS)、大文字・小文字の自動補正(Visual Basic/VBScript/PowerScript)といった機能も利用できる。

“Markdown”記法にも対応

 さらに“Markdown”記法にも対応。“Markdown”エディターでお馴染のライブプレビュー機能こそ搭載しないものの、編集画面上で“Markdown”記法の構文を色分け表示してくれるのは便利。“Markdown”記法にある程度習熟しているならば、これで十分なユーザーも少なくないのではないだろうか。

 また、Windows ストアアプリとしてのデザインが優れているのも本アプリの特長と言えるだろう。

 編集画面はウィンドウ枠やメニューを廃したクロームレスなデザインになっており、全画面表示で編集作業に没頭できる。「Code Writer」を“スナップ”モードや“フィル”モードにして、ほかのWindows ストアアプリと並べて利用することも可能だ。

“スナップ”モード
“フィル”モード

 追加の編集コマンドへは、アプリバーからアクセスする仕組み。検索や置換、指定行への移動といった基本的な機能のほか、ソースコードの編集に便利な選択部分のコメントアウトやインデントの整形といった機能も備えており、タッチによる操作は快適だ。キーボードショートカットも充実しており、キーボードとマウスによる操作もひととおり行える。

 編集画面の表示設定や、言語とファイル拡張子の関連付けといった設定は、[設定]チャームから指定可能。ホーム画面ではタイルから好みのプログラミング言語を選択して新しいドキュメントを作成したり、最近利用したドキュメントへアクセスすることができる。

アプリバーから各種編集コマンドへアクセス
編集画面の表示設定や、言語とファイル拡張子の関連付けといった設定は[設定]チャームから

 そのほか、複数のドキュメントを扱えるのも便利。一般的なタブ切換え型のテキストエディターと同様に、アプリバーでドキュメントを選択して簡単に切り替えられるほか、[Ctrl]+[Tab]キーによる切り替えにも対応している。また、アプリを起動すると前回利用時の状態が復元されるので、すぐさま前回の作業の続きを行うことができるのも便利。

 ただし、画面右端や指定行での折り返し機能がない点など、汎用的なテキストエディターとしては若干物足りない。また、コードの自動補完機能やコンパイル・実行機能を備えるわけではないので、思いついたコードをメモするといった用途がメインになると思われる。タブレット向けアプリとしての完成度は高いので、スクリプトを書く機会の多いユーザーならば、とりあえずインストールしておきたいアプリの一つと言えるだろう。

ソフトウェア情報

「Code Writer」
【著作権者】
Actipro Software LLC
【対応OS】
Windows 8/RT(x86, x64, ARM)
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.7(13/05/10)

(柳 英俊)