今日から使える!おすすめ効率化ツール活用術

プロジェクト全体の状況が把握できない! チームの進捗を一目でわかるように可視化する「Trello」

ホワイトボードと付箋を使うようにプロジェクトをわかりやすく管理しよう

 チームでプロジェクトを遂行する際、全体でどのようなタスク(作業)があり、それぞれがどのように進捗しているのかを把握することは極めて重要でしょう。プロジェクト全体のタスクの内容やその進捗状況が把握できなければ、現状プロジェクトがどのような状態にあり、これから何をすべきかを検討できないためです。

 こうした情報を把握するためのツールとして、広く使われているのがExcelです。たとえばタスクの内容や種類、担当者、作業完了予定日、進捗状況などを1行単位で記述したファイルを共有し、各メンバーがそのファイルを編集することで進捗を管理するといった形が考えられます。ただExcelを使った進捗管理では、現在作業中のタスクや各メンバーの作業状況、プロジェクト全体の進捗などを把握しづらいといった問題があります。またタスクの追加や分割、あるいはスケジュールの変更が発生した場合の修正が面倒なことも難点でしょう。

 こうした課題を解決するツールはいくつかありますが、“プロジェクトの進捗状況を一目でわかるように可視化したい”といったニーズにピッタリなのが、アトラシアンが提供する「Trello」です。無償で利用できるWebサービスであり、Android/iOSで利用するためのアプリも提供されています。またチーム管理の機能の追加やセキュリティ強化が図られた「Business Class」(月額9.99ドル)や複数チームを管理する機能を備えた「Enterprise」(価格は要問い合わせ)といったプランも選べます。

プロジェクトのタスクをカードとして登録

 Trelloでのプロジェクト管理は、タスクを書いた付箋紙をホワイトボードに貼り付けるような感覚で、まずカード単位でタスクを登録していきます。さらに作業状態を表すリストがあり、進捗に合わせてカードを各々のリストに動かすことにより、プロジェクトの状況を簡単に把握できるようにします。

 ユーザー登録を行ってTrelloにログインすると、「未タイトルボード」というボードに「ToDo」と「作業中」、「完了」の3つのリストが用意されています。最初に行うのはタスクの登録で、ToDoリストの「+カードを追加」をクリックし、タスクのタイトルを入力します。こうしてプロジェクトのタスクを登録し、いずれかのタスクで作業を始めたらドラッグ&ドロップで「作業中」リストに、作業が完了すれば「完了」リストにカードを移動していくという流れです。なおボードは複数作成することが可能であり、プロジェクトごとにボードを作成してタスクを管理できます。

 タスクにはメンバー(担当者)を設定できるほか、ラベルを使った色分けにも対応しています。このため、重要度に合わせてタスクを色分けするといったことができます。さらにコメントの追加や期限の設定、ファイル添付も各々のタスクに対して行えます。

 ラベルや担当者、期限を指定してカードを絞り込む機能も備えています。担当者ごとにタスクを表示し、負荷が高いメンバーがいればタスクをほかのメンバーに分散する、あるいは期限が迫っているタスクを表示して対応を検討するなどといった場面で便利でしょう。

 Trelloは複数のメンバーが係わるプロジェクトを管理するためのサービスであり、ボードを複数のユーザーで共有することが可能になっています。これにより、各メンバーがタスクを記述したカードの作成やリスト間のカードの移動が可能です。さらに誰でもプロジェクトの進捗状況を把握できることも大きな利点でしょう。

 リストはユーザー自身で追加したりカスタマイズしたりすることが可能です。このため、プロジェクトや社内の作業工程に合わせてカスタマイズすれば、より使い勝手は高まるでしょう。

 このようにTrelloはシンプルでありながら柔軟性が高く、さまざまな種類のプロジェクト管理に活用することが可能です。もしプロジェクト管理に課題を感じているのであれば、ぜひ試してみましょう。