いまさら聞けないExcelの使い方講座

【Excel効率化】データが大量すぎて目的の項目が探せない!エクセルでデータを簡単に絞り込めるようにするテク

 Excel(エクセル)は、仕事や普段の生活で使う機会の多い、最も身近なアプリケーションのひとつです。しかし、「イマイチよくわからないまま使っている」「実は少し苦手……」という人も多いのではないでしょうか? この連載では、いまさら人に聞けないけど、知っていれば必ず役に立つ、Excelを使いこなすためのノウハウを紹介します。

【Excel効率化】データが大量すぎて目的の項目が探せない!エクセルでデータを簡単に絞り込めるようにするテク

オートフィルターを使ってデータを絞り込む

 大量のデータが含まれる表で、特定のデータ同士を比べたい時、他の関係ないデータに邪魔されてウィンドウ内にうまく表示できなかったり、データを探してスクロールを続けなければならなかったりした経験はありませんか。多くのデータの中から、特定のデータを見つけ出すのは骨の折れる作業ですよね。そんな時は、オートフィルター機能を使って、必要なデータを絞り込んで表示してみてはどうでしょうか。

 オートフィルターとは、指定した条件でデータを絞り込むことのできる機能で、Excelのオートフィルターは、「テキスト」「数値」「色」などを条件にしてデータを絞り込める、とても便利な機能です。オートフィルターを使いこなすことができれば、データの確認や分析がスムーズに行えます。

 今回は、そんなExcelのオートフィルター機能について解説します。

オートフィルターを設定する

 例として、顧客別売上表にオートフィルターを設定してみましょう。表内のいずれかのセルを選択した状態で、[ホーム]タブ(①)→[並べ替えとフィルター](②)→[フィルター](③)をクリックします。

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 すると、表見出しの行の各セルの右端にフィルターボタンが表示されました(④)。これでオートフィルターが設定されました。

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 なお、オートフィルターは[Ctrl]+[Shift]+[L]キーを押すと、一発で設定できるので覚えておくと便利です。もう一度[Ctrl]+[Shift]+[L]キーを押すと、オートフィルターを解除できます。

特定の値を含むデータを抽出する

 では実際に、フィルター機能を使ってデータを抽出してみましょう。例として、住所に「新宿区」が含まれるデータを抽出してみます。

 住所のセル見出しの右端にあるフィルターボタン(①)をクリックするとメニューが表示されるので、[テキストフィルター](②)→[指定の値を含む](③)をクリックします。

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 [オートフィルターオプション]ダイアログボックスが表示されるので、抽出条件として、テキストボックスに[新宿区](④)と入力し、[を含む](⑤)が選択されていることを確認します。

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 [OK](⑥)をクリックしてダイアログボックスを閉じます。

 住所に「新宿区」が含まれるデータが抽出されました(⑦)。

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 特定の条件に合うデータを簡単に絞り込むことができましたね。

「検索ボックス」を使ってさらに手軽に絞り込む

 オートフィルターボタン(①)をクリックして表示されるメニューにある、検索ボックス(②)を使って同様の抽出をすることもできます。

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 検索ボックスに「新宿区」(③)と入力して、[OK](④)をクリックしてみましょう。

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 先ほどと同じように、住所に「新宿区」が含まれるデータが抽出されましたね(⑤)。

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 「抽出条件を指定する」という操作だと難しく感じてしまうユーザーでも、検索ボックスにキーワードを入力してデータを抽出できるので、とても手軽ですよね。

トップテンのデータを抽出する

 オートフィルター機能は、テキストに対してだけでなく数値も対象とすることができます。次は、数値フィルターを使って、売上金額の上位10項目に絞り込んでデータを表示する例を考えてみます。

 金額のセル見出しの右端にあるフィルターボタン(①)をクリックするとメニューが表示されるので、[数値フィルター](②)→[トップテン](③)を選択します。

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 [トップテンオートフィルター]ダイアログボックスが表示されます。[上位][10][項目](④)が選択されていることを確認して[OK](⑤)をクリックします。

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 金額のトップテンが抽出されました(⑥)。

【Excel効率化】データが大量すぎて目的の項目が探せない!エクセルでデータを簡単に絞り込めるようにするテク

 上位10項目のデータが表示されましたが、整列は行われていません(抽出されたデータは11件ありますが、同じ値の「5100」が2件あるためです)。必要に応じて、[データ]タブの[昇順]か[降順]を押して並べ替えてください。また、上位項目の絞り込みだけでなく、下位項目でデータを抽出することもできます。

色のついたセルを抽出する

 セルに設定された背景や文字の色を条件にして、データを抽出することもできます。この「色フィルター機能」は、条件付き書式でセルに色を設定している時に併せて使うと便利です。

 条件付き書式の機能で、金額が2000円に満たないセルに書式(背景 ピンク色、文字 赤色)が設定されている(①)例を考えてみましょう。

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 金額のセル見出しの右端にあるフィルターボタン(②)をクリックするとメニューが表示されるので、[色フィルター](③)を選択し、フィルタリングするセルの色(④)をクリックします。

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 ピンク色が設定されているセル、つまり2000円に満たない金額のデータが抽出されました(⑤)。

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 色でデータの絞り込みができるので、直感的でわかりやすいですね。

オートフィルター機能でデータを絞り込んで表示する

 今回は、Excelのオートフィルター機能を使ってデータを絞り込む方法について解説しました。

 データ量が多いと、どこに注目したらよいか見失いがちです。そんな時は、オートフィルター機能を活用してさまざまな条件で絞り込んでみてください。求めている結果により早くたどり着けると思いますよ。ぜひ一度試してみてくださいね。