残業を減らす!Officeテクニック
Excelでデータを補足するメモを自動的に入力するテク ~Copilotがなくても自動化可能
2024年10月28日 06:55
Excelでまとめたデータの横に、注目してほしい値について、ひと言メモを入力することがありますよね。例えば以下の表では、売上の増減についてのメモ欄を用意しています。
B列の今期売上とE列の増減率を抜き出したメモですが、すべての行に手入力するのは少し面倒ですね。では、文字列を連結しようとして「&」を利用すると……、
「前期と比べて0.0649222899862286増加し、5083000円となりました」と表示されてしまいました。パーセント表示とならず、“増加”するかどうかはデータによります。また、金額も大きく読み取りにくい状態です。
今回は、数値を挟んで文字列を連結するときのコツを紹介します。増減値は計算してあるので、増加と減少も自動的に処理できます。
プラスとマイナスでパーセント表示を分ける
最初にパーセント表示を処理しておきましょう。TEXT関数を使います。「○.○%」のように表示したいので、書式記号には「0.0%」を指定します。ここでは「増加し~」以降の文言は固定しておきます。「&」で連結した数式の一部を変更して以下のようにしました。
="前期と比べて" & TEXT(E2,"0.0%") & "増加し、" & B2 & "円となりました"
パーセント表示で「6.5%」とセルE2の値が取得できているので、コピーしてみます。
ここでは「増加し」と固定していますが、後ほど増減を自動的に判定したいと考えています。その場合は「-11.5%減少し」ではなく、「11.5%減少し」と表示したいところです。この問題は、書式記号の指定方法によって回避できます。
「;」で区切ることにより、マイナスの場合の書式を指定します。今回はプラスでもマイナスでも同じように表示したいので「"0.0%;0.0%"」となります。
数値の増減を判定する
IF関数を使えば、数値の増減を簡単に判定できます。ここでは、増減額がプラスの値であるかどうかを判定して、以下のように入力します。上記の「"増加し、"」の部分をIF関数の数式で書き換えています。
="前期と比べて" & TEXT(E2,"0.0%;0.0%") & IF(D2>0,"増加し、","減少し、") & B2 & "円となりました"
「万円」の表示にする
最後に金額を「万円」の表示に整えてみましょう。ROUND関数を使います。10000で割り、小数点以下を四捨五入すると考えます。ROUND関数の数式は「ROUND(B2/10000,0)」となり、組み合わせると以下のようになります。万単位にするので、数値に続く文言も調整しています。
="前期と比べて" & TEXT(E2,"0.0%;0.0%") & IF(E2>0,"増加し、","減少し、") & ROUND(B2/10000,0) & "万円となりました"
長い数式を入力するコツ
文字列や数式を連結すると、全体が長くなります。数式バーを縦に広げ、「&」の前後などで改行して入力すると、読みやすくなるのでおすすめです。