使ってわかるCopilot+ PC
第61回
6万円台で買えた? x64でも9万円台? コスパの高いCopilot+ PCが増えてきた!
2025年9月19日 06:55
Copilot+ PCは高かったが
2024年6月にCopilot+ PCが初登場してから、1年以上が経った。40TOPS以上のNPUを搭載した高性能PCとあって、当時は価格も高めで、AI機能が気になるけれど手が出ないと思った方も多かったのではないだろうか。
しかし最近はより安価なCPUが投入され、メーカー各社も低価格モデルを展開しており、かなり安価なCopilot+ PCも増えてきた。筆者が知る範囲だと、過去には6万円台の価格を付けた製品もある。
安くなったCopilot+ PCがどんなものか、いくつかの製品を見ていこう。
6万円台で買えたCopilot+ PC
筆者が見た6万円台の最安値を付けた製品は、デルの「Inspiron 14 5441」。7月のセール時期の数日間、69,800円で売られていた。元値から5万円引きの大セールだったが、現在は11万円台となっている。
CPUはSnapdragon X Plus X1P-42-100で、エントリーモデルながら8コアを搭載。メインメモリは16GB、SSDは512GBで、普段使いのPCとしては十分な性能だ。
現時点で最も安価なものを探すと、ASUSの「Vivobook 14」がある。公式通販サイトで89,800円、Amazonではタイムセールで88,978円を付けている。8月には79,800円を付けていたこともあった。
CPUはSnapdragon X X1-26-100で、シリーズ最下位のモデルとなるが、8コアを搭載し、AIをつかさどるNPUの性能も上位モデルと変わらない。メインメモリは16GB、SSDは512GBとこちらも十分。
AMD製CPU搭載モデルも9万円台から
上記2機種はどちらもSnapdragon Xシリーズを搭載した製品だ。Copilot+ PCの始まりはSnapdragon Xからなので当然ではあるのだが、PCユーザーの中にはARM版Windowsであることがネックに感じている方もいらっしゃるだろう。
x64版Windowsを搭載したCopilot+ PCは後発で、かつ価格も高めのものが多いのだが、最近は安価なものもある。例えばLenovoの「IdeaPad 5 2-in-1 Gen 10」は、公式通販サイトで94,505円のセール価格となっている。元値も109,890円とかなり安い。
CPUはAMD製のRyzen AI 5 340を搭載した、x64版Windows PCである。Ryzen AIシリーズの中ではエントリークラスながら、6コア12スレッドでNPUは50TOPSと高性能。メインメモリは16GB、SSDは512GBと十分で、ディスプレイ部は360度回転してタブレットスタイルでも使える。専用のペンも使用可能だ。
今回紹介したモデルは、Copilot+ PCであることを除いても安価なノートPCだ。それでいてメインメモリとSSDは最低限搭載されており、CPU性能も一昔前のノートPCよりかなり上がっている。さらにNPUの性能はハイエンド製品と同等で、Copilot+ PCとしてのニーズは完全に満たしている。
この価格なら『Copilot+ PCに対応した製品の方がいいかな』と選択肢に入ってくるのではないかと思う。AI機能もどんどん増えていっており、Copilot+ PCが登場した頃よりも実用的な機能もかなり増えた。そろそろPCの買い替え時だったり、セール時期が近付いた時には、ぜひCopilot+ PCの製品群に目を向けていただきたい。
1977年生まれ、滋賀県出身
ゲーム専門誌『GAME Watch』(インプレス)の記者を経てフリージャーナリスト。ゲーム等のエンターテイメントと、PC・スマホ・ネットワーク等のIT系にまたがる分野を中心に幅広く執筆中。1990年代からのオンラインゲーマー。窓の杜では連載『初月100円! オススメGame Pass作品』、『週末ゲーム』などを執筆。
・著者Webサイト:https://ougi.net/