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Chrome/Firefoxよりも断然エコ ~「Creators Update」における「Edge」の消費電力削減
「Google Chrome」と比べて最大31%、「Firefox」と比べて最大44%少ない電力で動作
2017年4月17日 09:45
米Microsoft Corporationは14日(現地時間)、公式ブログ“Microsoft Edge Dev Blog”で、「Microsoft Edge」における電力消費の改善を明らかにした。「Windows 10 Creators Update(バージョン 1703)」に搭載されている「Microsoft Edge」ではさまざまな消費電力削減の取り組みが行われており、以前のバージョンの「Microsoft Edge」や、「Google Chrome」「Firefox」など他のWebブラウザーと比べてもより長時間のバッテリー駆動が可能であるという。
同社が行ったテストによると、「Creators Update」の「Microsoft Edge」の消費電力は、「Google Chrome」と比べて最大31%、「Firefox」と比べて最大44%少ないという。テストのコードはオープンソース化されており、誰でも試すことができる。
また、ベンチマークで測られる電力消費だけでなく、日常的な利用における電力消費の削減にも力が注がれている。同社によると、メールやソーシャルメディア、動画、ニュースなどをマルチタブで閲覧したケースで90パーセンタイルのデータをとった場合、「Creators Update」は「Anniversary Update」と比べて17%の改善を実現しているという。つまり、「Microsoft Edge」はどのようなケースでも大抵、より少ない消費電力で動作できるといえる。
「Microsoft Edge」では、まだ表示されていない“iframe”コンテンツのJavaScriptタイマーを絞ってアニメーションの計算を止めたり、Webページで特定の部分が表示されているかを判定する処理のためにキャッシングや最適化のためのレイヤーを追加することで、こうした電力削減が実現されているという。また、後者の処理は広告などでしばしば必要とされるが、これを効率的に行う仕組みとして、W3Cで標準化されている“Intersection Observer”を導入しているという(Google、「Google Chrome 53」でも導入済み)。
さらに「Creators Update」の「Microsoft Edge」では「Adobe Flash Player」プラグインのブロック機能が搭載された。FlashはHTML5よりもパフォーマンスとバッテリー消費の点で劣り、今ではその機能の多くをHTML5で代替できる。
そのほかにも、ユーザーからMicrosoftへ送信されたテレメトリデータに基づき、パフォーマンスの改善と電力消費の削減が図られているとのこと。同社はこれからも「Microsoft Edge」の消費電力削減に取り組むとしている。