ニュース

AVAST、リソース消費の多いAndroidアプリを発表 ~Google製アプリが多くランクイン

一方、「Snapchat」「Facebook」「Spotify」は改善され、ランキングを外れる

 チェコのAVAST Software s.r.o.は22日(日本時間)、「Avast Androidアプリ パフォーマンスおよび動向レポート(2017年第1四半期)」(日本語版)を発表した。同レポートでは、世界300万人以上のAndroidユーザーによる匿名の集計データのサンプルに基づき、バッテリー寿命、ストレージ容量、データ通信量への影響の観点から総合的に判断し、“最も大量のリソースを消費する”とされるアプリ20種類を特定している。

起動時に実行され、パフォーマンスを最も低下させるアプリ上位10種(1)
ユーザーが実行している、パフォーマンスを最も低下させるアプリ上位10種

 今年のワーストランキングの特徴は、Google製アプリのランクインが目につく点だ。“起動時に自動的に起動するアプリ”と“ユーザが任意で実行するアプリ”の両部門で、合計8種類ものアプリがランクインしている。特に「Google Play Music」はリソース消費を抑えるために導入されることの多い広告ブロッカーが逆にリソースを浪費していると見られており、皮肉な結果となっている。

 また、Sumsung製のアプリも2つの部門で合計7種類がランクインしているのも目立つ。GoogleやSumsungのアプリは多くのAndroid端末にプリインストールされていることも影響しているようだ。そのほかにも、「LINE」などのインスタントメッセンジャー系アプリのランクインも多い。

 なお、今回新たにランクインしたアプリと、Avastによる寸評は以下の通り。

  • 「Google Talkback」
    「Talkback」は、パフォーマンスを最も低下させるアプリケーションのリストに初めて登場しました。このアクセシビリティ アプリは、テキストを読み上げるオプションやバイブレーションによるフィードバックなどの機能を提供することにより、盲目または視覚障害を持つユーザーの助けとなります。残念ながら、このアプリはアクティブに使用されていない場合でも電力を消費するようです。
  • 「Google Play Music」
    組み込みの「Google Play ミュージック」アプリはバッテリーを急速に消費するようです。リソース消費量の最も多いアプリ上位10種のうちで7番目となっています。音楽アプリでは、広告ブロッカーがバッテリーを消費する一般的な要因となっているように見受けられます。
  • 「SHAREit」
    Lenovoが提供しているこの無料アプリを利用すると、あるデバイスから別のデバイスWi-Fi経由でファイルを送って共有できます。PC(Windows)、Android、iOSデバイスに対応しています。多くのユーザーに愛用されている人気の高いアプリですが、Wi-Fiを使用することから、パフォーマンスに最も負荷を与えるアプリのリストで4位となりました。
  • 「Google Docs」
    この単純明快なテキストエディタは現在、リソース消費量の最も多いアプリリストの2番目に挙げられています。弊社のテスト担当者は、ユーザーがGoogleドライブに定期的にアクセスしている場合に、このアプリがバッテリーに与える負荷が大きくなることを明らかにしました。
  • 「Samsung Media Hub」
    このアプリは、実際には2014年に提供が終了しましたが、その3年後になってリソース浪費アプリの上位に挙げられるようになりました。これは、2013年から2014年にかけて作られた古い型のGalaxyスマートフォンでこのアプリがまだアクティブに実行されていることが原因である可能性があります。このアプリがお使いのデバイスにあり、使用していない場合は、これを削除して、代わりに他の最新のメディアストアやプレイヤーを使用することができます。
  • 「Piano Tiles 2」
    リズムとタイミングをベースとしたゲームである「ピアノ タイル 2」は、ゲームカテゴリーで最もリソース消費量の多いアプリの1つです。GalaxyS6を使用した弊社独自のテストでは、このアプリを連続して使用すると3時間半未満でバッテリーが枯渇しました。

 一方、前回ランクインしたがその後改善されたアプリには、「Snapchat」、「Facebook」、「Spotify」の3つが挙げられている、また、ストレージ消費部門でランキング入りしていた「musical.ly」も今回のランキングには入っておらず、改善が見られる。

お詫びと訂正:記事初出時、プレスリリース(日本語メール)より引用した箇所の記述に誤りがあるとのご指摘があったことを受け、Webサイトで公開されている日本語PDFのレポート(英語Webページと同じ趣旨の内容)からの引用に変更いたしました。お詫びして訂正いたします。