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GitHub、「Atom 1.28」を正式公開 ~プロジェクト内検索の結果ビューを刷新

カスタムカラープロファイルのサポートや「Electron」のアップグレードも実施

「Atom」v1.28.0

 米GitHubは21日(現地時間)、テキストエディター「Atom」の最新版v1.28.0を正式公開した。「Electron」ベースのクロスプラットフォームアプリで、現在本ソフトの公式サイトからWindows/Mac/Linux向けが無償でダウンロードできる。

 「Atom 1.28」ではプロジェクト内検索の結果ビューが刷新されたほか、カスタムカラープロファイルが新たにサポートされた。そのほかにも機能の修正や改善、新しいAPIの追加、パフォーマンスと安定性の向上が図られている。

 プロジェクト内検索(Find-In-Project)は、現在開いているプロジェクトに含まれるすべてのドキュメントを対象に横断検索を行い、キーワードに合致する部分をリストアップする機能だが、従来の結果ビューは単にマッチする部分とその前後2行が一覧される仕様だった。しかし、これではキーワードにマッチする行が連続している場合、結果ビューが著しく冗長となる。

 本バージョンではこの問題が解決され、結果ビューをよりコンパクトに表示できるようになった。同じ行に複数のマッチがあるケースも自然に扱えるようになったため、プログラマーがソースコードの文脈を把握するのが容易になった。

「Atom 1.28」以前のプロジェクト内検索の結果ビュー。10行目から14行目に連続してマッチがあるが、マッチの前後2行を表示する仕様のため同じ行が何度も表示される
「Atom 1.28」のプロジェクト内検索の結果ビュー。表示の重複を排除したほか、同じ行に複数のマッチがあるケースも自然に扱えるように
[File]-[Settings]画面

 一方、カスタムカラープロファイルのサポートはフォトグラファーやデザイナー向けの改善と言える。カラープロファイルはモニターによる色表現の差を吸収し、どの環境でも同じ色でレンダリングされるように調整するための仕組み。「Atom」では[File]-[Settings]画面でカラープロファイルの切り替えが行える。

 そのほかにも、本バージョンでは「Electron」がv1.7系統(1.7.11)からv2.0系統(2.0.3)へとアップグレードされた。「Node.js」がv7.9.0からv8.9.3へ、「Chromium」がv58からv61へ更新され、安定性とパフォーマンスが向上したほか、多くの新しいAPIが利用できるようになった。

 なお、次期バージョンのベータ版「Atom 1.29」のリリースも同日付けでアナウンスされている。「Atom 1.29」では、構文の逐次解析ライブラリ「tree-sitter」のバックグラウンドスレッド化や「GitHub」パッケージの改善(“co-authors”のサジェスト)が計画されている。

ソフトウェア情報

「Atom」安定版
【著作権者】
GitHub Inc.
【対応OS】
Windows/Mac/Linux
【ソフト種別】
フリーソフト
【バージョン】
1.28.0(18/06/21)