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Microsoft、「TypeScript 3.0」を正式公開 ~プロジェクト参照やunknown型を導入

「NuGet」や「npm」から入手可能。コードエディター向けのプラグインもリリース

「TypeScript」の公式サイト

 米Microsoftは7月30日(現地時間)、「TypeScript 3.0」を正式公開した。現在、「NuGet」や「npm」などのパッケージ管理システムから入手可能。「Visual Studio」やコードエディター向けの拡張機能・プラグインもリリースされている。

 「TypeScript」は、Microsoftが開発しているオープンソースのプログラミング言語。「JavaScript」に静的型付け機能などを追加したスーパーセットになっており、「JavaScript」が苦手としてきた大規模開発などの用途に適している。また、成果物は「JavaScript」へトランスパイル(変換)して実行する仕組みになっており、Webブラウザーや「Node.js」など、「JavaScript」をサポートする環境で広く利用できるのも魅力だ。

 最新版となる「TypeScript 3.0」では、他の「TypeScript」プロジェクトを簡単に組み込めるようにする仕組み“プロジェクト参照(Project References)”や、“any”型のタイプセーフ版として使える“unknown”型といった新しい要素をサポート。可変長引数を型付きで受け取れる仕組みが導入されたほか、タプル型も強化されている。コードエディター向けの機能強化やエラーメッセージの改善も施されており、生産性が向上しているのもうれしい。一部で“unknown”が予約語になるなどの破壊的変更はあるものの、それも必要最小限に抑えられており、「TypeScript 3.0」でへの移行は比較的容易だ。

 なお、現時点で「TypeScript 3.0」のサポートがあるエディターは以下の通り。

  • Visual Studio 2017:バージョン15.2以降
  • Visual Studio 2015:Update 3が必要
  • Visual Studio Code:Insiderビルドでテスト中
  • Sublime Text 3

 そのほかのエディターでも順次サポートされていくはずだ。