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FSF、2018年のフリーソフトウェア賞を発表 ～“OpenStreetMap”などが受賞
誰もが無料で利用し、誰もが編集に参加できる地図サービス
2019年3月27日 15:27
フリーソフトウェア財団（Free Software Foundation、FSF）は3月23日、マサチューセッツ工科大学で開催されたカンファレンス“LibrePlanet 2019”で、2018年のフリーソフトウェア賞（FSF Awards）の受賞者を発表した。
“FSF Awards”は、フリーソフトウェア財団が毎年フリーソフトウェアの進歩と発展に貢献した個人または団体に授与する賞。1998年から開始されたフリーソフトウェアの進歩に対する賞（Award for the Advancement of Free Software）と、2005年から開始された社会福祉プロジェクト賞（Award for Projects of Social Benefit）の2つからなり、受賞者には「Perl」の生みの親であるラリー・ウォール氏や、「Ruby」を世に送り出したまつもとゆきひろ氏など、そうそうたるメンバーが名を連ねる。
今回“Award for Projects of Social Benefit”に選出されたのは、オープンソースの地図サービス“OpenStreetMap”だ。“OpenStreetMap”は2004年、Steve Coast氏によってイギリスで設立されたプロジェクト。誰もが無料で利用し、誰もが編集に参加できるのが特徴で、いわば“Wikipedia”の地図版とでもいうべき存在だ。現在では100万人以上のメンバーが参加しており、さまざまなWebサイト、モバイルアプリ、ハードウェアデバイスで利用されている。
一方、“Award for the Advancement of Free Software”はDeborah Nicholson氏に贈られた。フリーソフトウェアプロジェクトが開発に注力できるよう税務や法務などを肩代わりする“Software Freedom Conservancy”でコミュニティ運営責任者を務め、幅広いコミュニティとの間でコラボレーションを促進したこと、フリーソフトウェアにおける女性の参加と定着に取り組んだことなどが評価されたという。