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ARM64アーキテクチャーをサポートした「Inno Setup 6」が公開 ~IDEも一新

オープンソースのインストーラー作成ソフト

「Inno Setup」v6.0.2

 オープンソースで開発されているインストーラー作成ソフト「Inno Setup」の最新版v6.0.2が、4月27日に公開された。昨年6月以来のメジャーアップデートとなる。

 「Inno Setup」は、アプリケーションのインストーラーを開発できるソフト。標準的なウィザード形式のインストーラーから、複雑な条件分岐をPascalスクリプトで記述した高度なインストーラーまで、さまざまなタイプのインストーラーを作成できる。

 最新版の「Inno Setup 6」では、管理者インストールモードと非管理者インストールモードのサポートを改善。定数やデフォルトの挙動に変更が加えられたほか、実行時にエンドユーザーがインストールモードを上書きできるようになった。また、複数のバージョンを同じ環境に同居させるサイドバイサイドインストールも改善され、管理者モードでインストールされたアプリと非管理者モードでインストールされたアプリが同じアプリケーションとしてカウントされなくなった。片方をアンインストールしたら片方が壊れるといったアクシデント(副作用)を防ぐことができる。

従来の[中止][再試行][無視]ボタンが並んだダイアログよりもわかりやすいタスクダイアログを導入

 また、リサイズ可能なインストーラーやモダンなデザインのインストーラーを作成するオプションが追加。開発環境(IDE:スクリプトのエディター)のデザインが一新され、ライトテーマとダークテーマの切り替え、新しいツールバーアイコン、“Per-monitor DPI awareness”(DPIの混在したマルチモニター環境下で適切にレンダリングできる機能)がサポートされた。

開発環境のデザインが一新、ダークテーマをサポート

 そのほかにも、“Windows 10 on ARM”の64bitモードがサポートされた。単一のインストーラーでx86、x64、ARM64の3つのアーキテクチャーへ対応できる。一方で、非Unicode版のサポートが打ち切られたほか、対応OSからWindows 2000/XPおよびWindows Server 2003が削除された。「Inno Setup 6」を利用するには、Windows Vista以降が必要だ。

ソフトウェア情報

「Inno Setup」
【著作権者】
Jordan Russell 氏
【対応OS】
Windows Vista以降
【ソフト種別】
フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】
6.0.2(19/04/27)