オープンソースのマルチメディアフレームワーク「FFmpeg 4.2」が公開

「FFmpeg 4.2」が公開

　The FFmpeg projectは8月5日、オープンソースのマルチメディアフレームワーク「FFmpeg」の最新版「FFmpeg 4.2」（コードネーム：Ada）を公開した。ソースコードは現在、本ソフトの公式サイトからダウンロード可能。

　「FFmpeg」は、音声・動画ファイルのフォーマットを変換するツールやライブラリから構成されるオープンソースのマルチメディアフレームワーク。「Google Chrome」や「MPlayer」、「VLC media player」といったオーディオ・ビデオを扱うさまざまなソフトで利用されている。Windows向け「FFmpeg」はWindows 7降に対応しており、バイナリは“Zeranoe FFmpeg”で提供される（執筆時現在、未提供）。

　「FFmpeg 4.2」では、「libdav1d」ライブラリを用いた「AV1」ファイルのデコードがサポートされた。「libdav1d」は「VLC media player」の開発元であるVideoLANがメンテナンスしているライブラリで、コンパクトながら高速なのが特徴だ。「AV1（AOMedia Video 1）」は、非営利団体“Alliance for Open Media”によって開発されているオープンソースの動画圧縮コーデックで、「HEVC/H.265」に代わり今後の普及が期待されている。

　そのほかにも、「libaribb24」ライブラリによる“ARIB STD-B24”キャプションのサポート、「nvdec」「cuviddec」ライブラリによる“HEVC 4：4：4”コンテンツへの対応、「libndi-newtek」ライブラリの削除などが行われた。フィルターやエンコーダー、デコーダー、デマルチプレクサーの拡充も進められている。

　なお、「FFmpeg 4.1」以降のバージョンでは計7件の脆弱性が修正されているので注意。「FFmpeg 4.2」における修正の詳細は明らかにされていないが、できるだけ最新版を利用することをお勧めする。