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「FFmpeg 4.1」が公開 ~“AV1”のパーサー、“ATRAC9”・“AVS2”デコーダーを追加

12件の脆弱性を修正

「FFmpeg」の公式サイト

 The FFmpeg projectは11月6日、オープンソースのマルチメディアフレームワーク「FFmpeg」の最新版「FFmpeg 4.1」(コードネーム:al-Khwarizmi)を公開した。ソースコードは現在、本ソフトの公式サイトからダウンロード可能。

 「FFmpeg」は、音声・動画ファイルのフォーマットを変換するツールやライブラリから構成されるオープンソースのマルチメディアフレームワーク。「Google Chrome」や「MPlayer」、「VLC media player」といったオーディオ・ビデオを扱うさまざまなソフトで利用されている。Windows向け「FFmpeg」はWindows Vista以降に対応しており、バイナリは“Zeranoe FFmpeg”で提供される予定。

 メジャーバージョンアップとなる本バージョンでは、“AV1”のパーサーが追加されたほか、MP4コンテナー内の“AV1”がサポートされた。“AV1”はHEVC/H.265に代わるロイヤリティフリーの動画コーデックとして期待されているオープンソースの動画コーデック。「FFmpeg」では前のメジャーリリースから「libaom」ライブラリによるデコードがサポートされている。

 そのほかにも、“ATRAC9”や“AVS2”、“IMM4”などに対応するビデオデコーダーを新たに導入。フィルターも拡充された。また、「mbedTLS」ベースのTLSがサポートされている。

 なお、本バージョンでは脆弱性の修正も行われている。今回のアップデートで修正された脆弱性は、CVE番号ベースで12件。“CVSS 3.0”のベーススコアは最大で“8.8”となっている(CVE-2018-13302)。