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「Firefox 73」が正式リリース ~既定のズームレベルを指定可能に

修正された脆弱性はCVE番号ベースで6件

「Firefox」72.0

 Mozillaは2月11日(米国時間)、デスクトップ向け「Firefox」の最新版「Firefox 73」を正式公開した。4週間ごとのメジャーアップデートへリリースサイクルが短縮された影響か、今回の変更点は比較的少ない。

 まず、既定のズームレベルを指定できるようになった。オプション画面の[一般]セクション(about:preferences#general)にある[言語と外観]-[ズーム]欄で変更可能。ここで指定したズームレベルは、すべてのWebサイトに適用される。

オプション画面の[一般]セクションにある[言語と外観]-[ズーム]欄

 「Firefox」には以前からWebサイトごとに設定できるズーム機能が搭載されており、画面右端のメインメニューや[Ctrl]+[+][-]キーで簡単に利用できる。しかし、新しいWebサイトへジャンプするたびに表示倍率がリセットされる仕様になっているため、常に大きな文字でWebページを閲覧したいユーザーは毎回表示倍率を調整する必要があり、改善が求められていた。

 次に、ハイコントラストモードのWindows環境に“readability backplate”と呼ばれるソリューションが導入された。ハイコントラストモードは通常の配色では文字と背景の区別がつきにくい視覚弱者のための機能。「Firefox」も当然これに対応しているが、従来はテキストの読みやすさを優先して背景画像を無効にしていた。しかし、ときにはWebページの背景画像を楽しみたいこともあるだろう。

 「Firefox 73」ではこの点が改善され、背景画像はそのまま、テキストの後ろに裏板(バックプレート)が配置されるようになった。テキストを際立たせる背景ブロックを挿入することで、背景画像の表示とテキストの読みやすさを両立している。

ハイコントラストモードでもテキストの読みやすさを犠牲にすることなくWebページの背景画像を楽しめる

 そのほかにも、本バージョンにはセキュリティ関係の修正も含まれているので注意。Mozillaが公開したセキュリティ情報によると、今回修正された脆弱性はCVE番号ベースで6件。深刻度の内訳は、Mozillaの基準で4段階中上から2番目の“High”が3件、上から2番目の“Moderate”が3件となっている。

 デスクトップ版「Firefox」はWindows/Mac/Linuxなどに対応する寄付歓迎のフリーソフトで、現在MozillaのWebサイトからダウンロード可能。Windows版はWindows 7/8/10に対応しており、窓の杜ライブラリからもダウンロードできる。