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「シン・テレワークシステム」にHTML5版 ~MacやChromebookからもWindowsをリモート操作可能に

NTT東日本とIPAが開発・無償解放しているテレワークシステム

自宅の Chromebook から「シン・テレワークシステム HTML5 版 Web クライアント」を用いて職場のWindowsに接続している様子(公式サイトより引用)

 リモートデスクトップ型テレワークシステム「シン・テレワークシステム」のHTML5版が、8月5日に提供開始された。自宅のMacやChromebookからも、職場のWindows端末をリモート操作できるようになる。まだ開発中のバージョンだが、安定して動作しているという。

 「シン・テレワークシステム」は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響でリモートワークの需要が高まっていることを受け、東日本電信電話株式会社(NTT東日本)と独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実証実験として開発・無償で開放しているサービス。無償提供の期間は当初10月31日までとされていたが、当面の間はそれ以降も無償提供が続けられることが決まっている。

 HTML5版クライアントは、これまでWindows専用だった「シン・テレワークシステム」の活用範囲を大きく広げるものだ。操作の快適性も追求されており、フルスクリーンモードやIMEのON/OFF、[Windows]キーや[Ctrl]+[Alt]+[Del]キーといった特殊キーの押し下げに対応する。Windows端末よりもリーズナブルに調達できるChromebookでコストを削減できる点、最近普及しつつあるARMやApple Silicon搭載の低消費電力デバイスを活用できる点、アプリケーションのインストールできない共用PCでも利用できる点も魅力だ。ただし、共用PCで利用する際はパスワードの取り扱いに注意したい。

 HTML5版クライアントの対応Webブラウザーは「Microsoft Edge」、「Google Chrome」、「Firefox」、「Safari」など。「Internet Explorer 11」からも利用できる。

 また、今回のリリースに合わせて「シン・テレワークシステム」のアプリも「Ver 0.18 (Beta 7) ビルド 9901」にアップデートされた。本バージョンでは多言語対応が実施され、インストール時に日本語のほか、英語を選択できるようになっている。表示言語はあとからでも変更可能だ。対応OSはWindows XP/Server 2003以降で、サーバーとクライアントともに公式サイト「telework.cyber.ipa.go.jp」からダウンロードできる。

サーバーを職場のPCに、クライアントを自宅のPCやモバイルPCにインストールして利用する