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NTT東日本とIPAのテレワークシステム「シン・テレワークシステム」のユーザーが2万を突破
最新版“Beta 5”では二要素認証やワンタイムパスワード、マイナンバーカードによるユーザー認証を実装
2020年5月18日 15:13
「シン・テレワークシステム」のユーザー数が2万人を突破したことが、5月14日に発表された。「シン・テレワークシステム」は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響でリモートワークの需要が高まっていることを受け、東日本電信電話株式会社(NTT東日本)と独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実証実験として開放している。リモートデスクトップ型テレワークシステム。10月31日まで無償で利用できる。
同システムは4月21日にリリースされたが、インストールして起動済みの職場側PCのユニーク台数ベースで2万の接続数を記録したとのこと。1日あたり1,000名から2,000名のペースでユーザー数を伸ばしていることになる。
IPAに設置している中継システムのコストに関しては、現在のところ1ユーザーあたり月額14円と算出されている。さらにユーザー数が増加すれば1ユーザーあたり月額5円程度まで削減が見込めるとのことで、国費で賄われている事業のなかでも比較的少額で、効率のよいものになっているという。
- ハードウェアコスト:2円~5円程度
- 電気代:1円~3円程度
- 設置スペース代:1円~3円程度
- インターネット接続費用:1円~3円程度
- 1ユーザーあたり月額合計コスト:5円~14円程度
「シン・テレワークシステム」の初期バージョンは必要最小限の機能のみを実装していたが、その後もユーザーのフィードバックを取り入れて強化され続けている。ゴールデンウィーク期間中にはセキュリティポリシーが制定されている大企業や、高いセキュリティレベルが求められる行政情報システム向けに管理機能の充実が図られており、14日付けでリリースされた最新版“Beta 5”では、以下の機能が新たに追加されている。
- 二要素認証・ワンタイムパスワード(OTP)機能
- マイナンバーカードを用いたユーザー認証機能
- クライアント検疫機能・MACアドレス認証機能
- エンタープライズ環境用ポリシー規制サーバー機能
- 行政情報システム適合モード(中継システムのIP範囲の限定)
「シン・テレワークシステム」の対応OSは、Windows XP/Server 2003以降(Macは非対応)。サーバーとクライアントは、公式サイト“telework.cyber.ipa.go.jp”からダウンロードできる。
ソフトウェア情報
- 「シン・テレワークシステム」
- 【著作権者】
- 東日本電信電話株式会社 新型コロナウイルス対策プロジェクト 特殊局、独立行政法人情報処理推進機構 産業サイバーセキュリティセンター サイバー技術研究室
- 【対応OS】
- Windows XP/Server 2003以降(編集部にてWindows 10で動作確認)
- 【ソフト種別】
- フリーソフト
- 【バージョン】
- 0.15(Beta 5)ビルド 9791(20/05/14)