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.NET Framework 4.5.2/4.6/4.6.1のサポートが終了

.NET Framework 4.6.2/4.8への移行を

公式ブログ「.NET Blog」でのアナウンス

 米Microsoftは4月26日(現地時間)、「.NET Framework 4.5.2」「.NET Framework 4.6」「.NET Framework 4.6.1」のサポートを終了する。サポート期間の満了後は、セキュリティ修正を含むアップデートやテクニカルサポートが提供されなくなるため、利用は推奨されない。

 同社によると、.NET FrameworkはこれまでSHA-1(Secure Hash Algorithm 1)を使用した証明書でデジタル署名されていたが、登場から20年以上が経ったSHA-1はプロセッサーの性能向上、クラウドコンピューティングの登場などにより安全性が低下している。そこで、同社はSHA-1を廃止してSHA-2へ一本化する方針だが、その過程で調査を行った結果「.NET Framework 4.6.2」より前のバージョンを使用しているユーザーは極めて少ない(2%)ことが明らかになったという。そのため、サポートを「.NET Framework 4.6.2」以降に絞る判断が下された。

 同社が推奨するバージョンは「.NET Framework 4.6.2」と「.NET Framework 4.8」。これらは「.NET Framework 4.5.2」「.NET Framework 4.6」「.NET Framework 4.6.1」と高い互換性を持つインプレース(置き換え)アップデートで、Windows Update(WU)を介して広く普及している。問題は出尽くしており、アップデートしてもトラブルを招くことはほとんどない。

 アプリケーションを開発・配布する際は、ランタイムの最低バージョンを「4.6.2」にするとよい。「.NET Framework 4」から「.NET Framework 4.6.1」をターゲットに開発されている場合は、とくに変更なく動作する。リコンパイルを行う必要もない。ただし、本番環境へ導入する際は新しいランタイムで実行してもアプリケーションの動作に影響がないことを確認するべきだ。

 なお、「.NET Framework 3.5 SP1」、「.NET Framework 4.6.2」から「.NET Framework 4.8」までのバージョンについては、サポートスケジュールに変更はない。また、「Windows 10 Enterprise LTSC 2015」に組み込まれている「.NET Framework 4.6」に関しては、OSバージョンのサポート終了(2025年10月)までサポートが継続される。