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LINEが無料のAI文字起こしアプリ「CLOVA Note」を提供開始 ~話者を区別した議事録作成も可能

世界3位の性能評価成績を獲得したAI音声認識モデルを採用

「CLOVA Note」ベータ版(Webブラウザー版)

 (株)LINEは5月24日、同社のAIテクノロジーブランド「LINE CLOVA」より、無料のAI音声認識アプリ「CLOVA Note(クローバ・ノート)」のベータ版をリリースした。対応デバイスはパソコン(Webブラウザー)、スマートフォン・タブレット(iOS/Android)。

 「CLOVA Note」は、(株)LINEの音声認識AI「CLOVA Speech」を使用し、録音した会話音声を自動でテキストに変換して保存できるサービス。複数名の話者分離も可能で、「会話を目で見る」ことができるサービスとして展開される。ビジネスシーンにおける会議の議事録作成や書き起こしにも利用可能だ。

 対応言語は日本語のみで、利用にはLINEアカウントの登録が必要になる。変換できる音声ファイルのアップロード上限は1アカウントにつき1カ月300分まで。AI学習のための音声データ活用に許諾した場合は1カ月600分まで延長される。

【「CLOVA Note」のプロモーション動画】
CLOVA Note 会話を目で見るAI音声認識アプリ

 「CLOVA Speech」は、Self-Supervised Learning(自己教師あり学習)を利用した最先端のEnd-to-End音声認識を採用した音声認識モデル。2021年に行なわれた話者ダイアリゼーション技術(音声からいつ、誰が話したかを推定する技術)の国際コンペティション「DIHARD3」で世界3位の性能評価成績を獲得している。

 Webブラウザー版ではパソコンより音声ファイル(M4A/MP3/AAC/AMR/WAVEファイルに対応)をアップロードし、ノートを作成して利用する。一方のスマホアプリ版ではアップロードするほか、その場で新しく録音した音声から文字起こしが可能。音声ファイルをアップロードする際に「日常会話」や「会議」、「講演」などの形式(シチュエーション)や参加者の人数を指定すれば、音声をより正確に認識・区別できる。

スマホアプリ版「CLOVA Note」

 また、会話録音中のブックマーク機能やキーワード検索による音声再生が可能で、音声ファイルを何度も聞きなおす作業が不要になる。専門用語やよく使う単語を登録して認識率を向上させる機能も搭載。変換テキストはファイルとしてもダウンロード可能で、他のアプリやソフトでの編集や共有も行なえる。

専門用語は[設定]画面の[よく使う単語]タブより500語まで登録可能

 なお、今後は多言語サポートや、Web会議システムとの連携対応などの機能拡張を予定とのこと。

「CLOVA Note」のロゴ